カラチャイ湖は地球上で最も汚染された場所である。かつて放射性廃棄物の処分場だったこの場所は、封印されている。現在、安全性はどうなっているのだろうか。 カラチャイ湖とは 湖のほとりといえば、美しく静かで自然豊かな場所、休息、日光浴に適しているのが普通である。だがカラチャイ湖に限っては、そうではない。1990年代は、人間が1時間ほど湖岸にいるだけで6シーベルトの放射線を浴びる、つまり死にいたる湖であった。 カラチャイ湖のある場所は、チェリャビンスク州の南ウラル。雨不足などで干上がることが多く、地図から消えることもあった。 この近くにあるソ連最大の原子力施設の一つ「マヤク核技術施設」は、1951年から放射性廃棄物をカラチャイ湖に処分していた。湖の名はV-9貯水池に改名されていた。 なぜこれほどまでに危険になったのか 放射性廃棄物は長年、カラチャイ湖に放出され続けた。面積2~3平方メートル程度の湖