ザハ・ハディド氏のデザインは、そもそも神宮の森には似合いません。中東の湾岸地域や砂漠の中では存在感を放つかもしれませんが、奇妙奇天烈な形状で周囲の景観をあざ笑うような新国立競技場計画は、軌道修正なく進もうとしています。これを止めることが出来ないのは、日本の政治と官僚組織の頽廃です。 新国立競技場の問題点を整理してみると、建築家の槙文彦氏らが下村文科大臣にあてた提言書で「太平洋戦争末期に戦艦武蔵に無謀なレイテ島突撃を指示した軍参謀本部の姿勢と酷似」と指摘していることが、まさにその通りという気持ちになる。もう止められないとあきらめること自体が暴走を加速させる。 — 保坂展人 (@hosakanobuto) 2015, 7月 13