中国ビジネスでは、食事のことが何かと話題になる。なかでもよく聞くのが酒に関することだ。「食事の席が最も大切だ。酒が飲めないと仕事にならない」「どれだけ酒を飲んだかで相手の信頼度は変わる」「たくさん飲めば、それだけ大きなビジネスに繋がる」などなど。ちまたに溢れている中国ビジネス本にも食事にまつわる日中の意識の違いについて、多くのページが割かれている。酒については「絶対に必要」と主張するものが多い。けど、本当に酒が飲めないと中国ではビジネスができないのだろうか。 「お酒が飲めないので申し訳ありません」 先月、商談で貴州省貴陽市のある企業の社長さんと食事したときの、乾杯の席での第一声である。発言の主は、中国企業の社長さんだ。ちなみに貴陽は、アルコール度数中国No1といわれる白酒(バイジュ)の代表格、マオタイの故郷である。そんなこともあり、貴陽市の人は概して酒に強く、酒好きである。 しかし、この社
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