ルノー、日産自動車、三菱自動車工業の会長を兼務するカルロス・ゴーン氏が19日、金融商品取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された。ところで、フランスの一般メディアではどのように報道されているのだろうか? 慎重、かつ冷ややかな反応メディア上では右派左派を含め、全体的に冷ややかな論調だ。フランスの庶民はもともと「億万長者アレルギー症」なうえに、折しも先週末に17日に、ガソリン価格高騰と購買力低下に反対する「21世紀の一揆」と呼ばれるデモが全国的レベルで起き、約28万人が「車がなかったら仕事に行けない、でもそうしたら食えなくなる!」と各地の主要道路を占拠して国中を大渋滞に陥れたばかりである。国民の頭に血が昇っている、そんな週末明けに届いたゴーン氏逮捕に関する報道には、左派・右派を問わず、「どうせそんなことだろうと思ってた」感が漂う。 19日、右派フィガロ紙でさえ『栄光の頂点でなぎ倒されたゴーン』