『トスカニーニ自伝』の著者で、アルトゥーロ・トスカニーニ研究の世界的権威ハーヴェイ・サックス氏が、東京・春・音楽祭2019のリッカルド・ムーティ「イタリア・オペラ・アカデミー in 東京」開催にあたり来日し、彼にとっては日本で初めてとなる講演会を行った。 クラシカ・ジャパンではこの6月に、彼ら二人がトスカニーニについて語る討論番組「熱弁!ムーティが語るトスカニーニ」を日本初放送。来日の際、サックス氏に、トスカニーニとムーティについてお話を伺った。 取材・文:石川了(クラシカ・ジャパン編成部) 取材協力:東京・春・音楽祭実行委員会 ──ムーティとの出会いを教えてください。 ムーティとは1976年に出会っているので、もう40年以上の付き合いです。彼が指揮するミラノ・スカラ座でのコンサートのリハーサルに見学に行ったのです。あの頃は二人とも若かった! 彼のリハーサルを見るのは初めてでしたが大きな感