シューマンの交響曲第4番(初稿)が初演されたものの、お蔵入りになってしまった1941年の翌年、同時代のフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(1809-1847)のほうは、足かけ10年以上もかかった新作の交響曲第3番「スコットランド」を発表しました。 シリーズ《交響曲100》、その第38回です。 スコットランド旅行 “ 深い黄昏の中、私たちは今日、メアリー女王が愛し、住んでいた宮殿に行ってきました。 屋根の失われたチャペル。 草やツタが、メアリーが戴冠式を行ったであろう祭壇のそばにも生い茂っています。 すべてが廃墟と化し、朽ち果てたなかに、澄んだ空が流れ込んでいます。 私はそこに「スコットランド」交響曲の始まりを見つけました ” 1829年の3月、当時忘れ去られていたバッハ:「マタイ受難曲」の歴史的な復活上演を成功させた、若干20歳の若きメンデルスゾーンは、5月になると、友人ととも