AI(人工知能)は今、3回目のブームだそうである。機械学習や深層学習(ディープラーニング)など、以前は存在しなかった技術がブレークスルーを起こしつつある。今回のブームにおける重要な変化は、AIが人間から教わらなくても、収集されたデータから自ら学習するようになったことである。 「AIにデータを食わせる」という言い方がある。AIはデータを餌に成長する。将棋や囲碁ができるAI同士を対戦させることにより、対戦データが得られる。AIは人間が対戦可能なゲーム数を遥かに超えた経験ができ、桁違いの速度で学習できる。 だが、ここで問題がある。データの品質である。矛盾のあるデータばかりAIに食べさせたらどうなるだろう。意図的に誤ったデータを混ぜて供給したらAIはそれを見破れるのだろうか。 「AIを導入した」というニュースには事欠かないが、そうした企業はAIに食べさせるデータを整える「データクレンジング」に結構
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