新型インフルエンザのワクチン接種をめぐり、透析治療を専門とする京都市伏見区の桃仁会病院(岩元則幸院長)が、患者に対する接種の順番をくじで決めることが9日、分かった。供給されるワクチンが少ないためで、同病院は「一番公平と考えた」と話している。 同病院と、併設する診療所の患者552人が接種を希望したのに対し、京都府から配布されたのは52人分。年齢や透析期間、糖尿病の有無などで接種の順番を決めようとしたが、希望者に番号が書かれたくじを引いてもらう方法にした。順番はコンピューターで無作為に決め、患者自身は接種直前まで何番目か分からないという。 同病院の森下福美看護部長は「ふざけているわけではなく、それしか思い付かなかった。患者は神経質になっており、あらかじめ遅い順番と分かると『打てないのでは』と悲観してしまう」と述べた。 【関連ニュース】 ・ 【特集】新型インフルエンザ ・ 〔写真特集