要約:コメ農家が苦しく減反政策が続いているのは、需要減によるコメ余りだという理由のほうが注目されがちだが、むしろ日本の人口密度が高いうえに工業化やサービス業化を達成して土地価格が農地としての収益性ではなく工業用地や住宅用地としての収益性で決まるようになったため、農家の再編成が難しくなり囚人のジレンマのようなデッドロック状態に陥っていることが原因である。これを解消するためには土地所有・利用について財産権の不可侵を破りかねない厳しい規制が必要で、そのために減反の解消が難しい。 昔から減反政策の理由も知らずに減反をやめろという人は多かったが、2008年の穀物高でその声がとみに大きくなっている。というわけで、本稿では減反が存在する理由と、その解消策があるかどうかについて検討する。 はじめに 減反政策は、米の価格維持による農家の保護のために行われている。農家の生活は維持される一方で、消費者が異常に高
あきやま・けんいちろう/1971年兵庫県生まれ。『弁護士の格差』『友達以上、不倫未満』(以上、朝日新書)、『ブラック企業経営者の本音』(扶桑社新書)、『最新証券業界の動向とカラクリがよーくわかる本』『いまこそ知っておきた い!本当の中国経済とビジネス』(以上、秀和システム)など著書多数。共著に『知られざる自衛隊と軍事ビジネス』『自衛隊の真実』 (別冊宝島)などがある。週刊ダイヤモンドでの主な参加特集は、『自衛隊 防衛ビジネス 本当の実力』『創価学会と共産党』がある。 JAPAN Another Face 白昼の世界からは窺い知ることのできない、闇の世界や夜の世界。日本社会の「もうひとつの貌」に迫る。 バックナンバー一覧 大阪・西成の「あいりん地区」が、徐々に姿を変えようとしている。「危険な街」というイメージが後退し、観光客が集まる背景には何があるのか。年末年始の西成を歩きながら探った。(フ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く