第2・四半期国内総生産(GDP)速報値は前期比年率0.9%減となり、景気が減速していることを物語っている。一方別のデータは底堅さを示しており、恐らく長期的で幅広い経済の落ち込みだと正式に認定される事態はぎりぎり避けられるだろう。しかし経済をミクロレベルまで掘り下げてみれば、富裕層による「大盤振る舞い」の裏に、低所得層が直面する非常に厳しい状況が隠れていることが分かる。 米経済全体が2期連続のマイナス成長を記録した中で、消費関連ではマイナスとプラスの双方の要素が見て取れる。企業が抱える最終製品と原材料の在庫は前年比で縮小し、成長率を2ポイント押し下げた。半面、旅行などのサービス支出は4.1%増加。富裕層の寄与を通じてこうした支出活動は新型コロナウイルスのパンデミック発生前の水準に近づいてきた。