ブックマーク / yonosuke.net (5)

  • 五野井郁夫先生の「キャンセルカルチャーはデモクラシーを窒息させるのか」にはビビりました | 江口某の不如意研究室

    前のエントリではちょっとミル『自由論』の話して、出典の話で終ってしまったのですが、それではあんまり失礼かもしれないので、論文の内容にも少しコメントしておきたいと思います。 私が見るところでは、五野井論文は以下のような構成になっています。 不買運動などのボイコット運動は正当な民主主義運動ですし、それはツイッターでのハッシュタグ運動などに発展しています。(前回触れたミル解釈はここで出てくる)ボイコット運動の延長としてキャンセルカルチャー=コールアウトカルチャーを説明します。ハッシュタグアクティビズム、ノープラットフォーミングなどを紹介します。その問題点は恣意的になりやすいこと、いつ「キャンセル」が終るかわからないことなどです。キャンセルされた有名事例を列挙します。トマス・ポッゲ、ピーター・シンガー、J.K.ローリング、リチャード・ドーキンス、チャールズ・マレー、スティーブン・ピンカー、V.S.

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    zeeko3 2023/06/15
  • バス先生の新刊が出たよ(1) セックス相手獲得に成功してる男の方がレイプしやすいそうです | 江口某の不如意研究室

    進化心理学者のデヴィッド・バス先生が新しい When Men Behave Badly 出して、ファンなので苦手な英語で読むわけですが、おもしろいっすね。 この、バス先生にはめずらしくかなり社会的・実践的なところまで切りこんでて注目されます。#MeTooとかの社会運動に対する進化心理学者としての答でもある。バス先生は基的にそういうのからけっこう距離とってたんですが、『殺してやる』あたりでは薄めに展開し、今回のではかなりしっかり性犯罪とかの抑制のことを考えている。 国内でツイッタとかで「進化心理学によれば〜」とかってやってる人々ってなんというか保守的というか反フェミニズム、反ポリコレ、反左翼、反「リベラル」みたいなところがあるんですが、この新刊でバス先生はかなりフェミニズム・ポリコレ寄りの論説を展開していて、成熟してるなーっていう感じがします。 そういうのの紹介は私よりもっと専門的な知

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    zeeko3 2021/07/30
  • トロフィーワイフという(ふつうは)侮蔑語について | 江口某の不如意研究室

    なんか、ある学者先生が「セレブバイト」っていうすごい言葉を開発したのに対応して、どういうわけかその先生が言及していない「トロフィーワイフ」っていう言葉がバズってたみたいです1。「セレブバイト」もたいへんやばい感じですが、「トロフィーワイフ」も学者先生たちが使うにはどうなんだろう、という意味合いがあるんじゃないかと思っているので、私もしばらく観察していました。 トロフィーワイフっていう言葉はそんな古いものではないようですね。1970年代から、よく使われるようになったのは1980年代からかもしれません。 Wikipedia (en)だと”A trophy wife is a wife who is regarded as a status symbol for the husband. The term is often used in a derogatory or disparaging

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    zeeko3 2021/06/15
  • EUの女性に対する暴力の調査はすすんでるなー – 江口某の不如意研究室

    EUの女性に対する暴力の調査を日でもやった先生たちの調査結果報告について[1]これ、龍大のページではWORDのままで開けない人がいるかもしれないので、PDFにしておきますね。 、フェミニストの小松原織香先生が加えたコメントに、正体不明自称プログラマのuncorrelatted先生がコメントをつけて、ちょっと話題になってました。 http://d.hatena.ne.jp/font-da/20181028/1540696942 http://www.anlyznews.com/2018/10/blog-post_29.html このFRAという組織の調査の概略や調査票をめくってみたんですが、さすがEU進んでますねー。 女性に対する暴力はいろんな事情で当局に通報されないものが多い、つまり暗数が多いっていうのが問題だというのは広く理解されていて、この調査はそれがどれくらい存在しているかを推測す

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    zeeko3 2020/03/26
  • 「ジェンダー論と生物学」 (3) なぜ鳥に「浮気」を使ってはいかんのか | 江口某の不如意研究室

    まえのエントリの最後、加藤先生の見解では、人間以外の生物には性別役割や性差別が存在しないので、性的二型が性役割や性差別にどう関係するかという課題は、生物学ではなく人文社会系のジェンダー研究の課題だ、ということになる。 これは見た目よりも複雑な主張ですよね。性差別は人間社会以外には存在しない、っていうのはありそうな話だってのはみとめてもよい。なぜなら性差別は(おそらく定義からして)性によって人々を不適切に、差別的に扱うことであり、人間以外の存在者について、「道徳的に不適切な振る舞いだ」などということが言えるとはおもえないから。 「性別役割」の方はそれに比べるともっと面倒になる。オスとメスがちがった行動をとったりすることは人間以外の生物について認められる。もちろん、「ネコのメスはこうするべきだ、そうしないと不道徳なメスだ」などということはありえないが、たとえば鳥のつがいや、ゴリラやオットセイ

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    zeeko3 2020/03/26
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