憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。 |「マガジン9」トップページへ|森永卓郎の戦争と平和講座:バックナンバーへ| 2013-06-05up 森永卓郎の戦争と平和講座 民主党が自民党に対する明確な対立軸を打ち出せないなかで、参議院選挙で自民党が圧勝する公算が高くなっている。多くのエコノミストが、「アベノミクスはこれまで財政出動と金融緩和で経済の期待だけを高めた。日本経済を成長軌道に乗せるためには、参議院選挙のあとに実行される第三の矢、すなわち成長戦略が重要だ」と語っている。しかし、この「成長戦略」こそが、最悪の結末を日本の経済や社会にもたらす。私は、成長戦略の実行によって、小泉構造改革の悪夢が再び日本を襲うと考えている。 これまで日本経済の急回復を支えた金融緩和は、けっして特殊な政策ではない。小泉内閣の時代、株価はおよそ2倍に上昇した。その原因を作ったのは、小泉内閣の初期に行わ