活火山の火山島であり、地熱が高く、島各所に噴気があり、火山性ガス(二酸化硫黄等)により特有の臭いが立ち込めている。これが硫黄島の名の由来である。火山噴火予知連絡会によって火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山に選定されている[5]。島の北西約15 kmの海底にある海勢西ノ場や、島の南約20 kmの海底にある海神海丘にも火山活動の記録があるが、詳細は分かっていない[6]。 大航海時代以降、西太平洋に来航したヨーロッパ諸国の船が近海を航過しており、16世紀半ばにはスペイン船がヴルカーノ(火山島)、18世紀後半には英国船がサルファー・アイラント(硫黄の島)として記録している[2]。大日本帝国政府は1891年(明治24年)9月に勅令で硫黄列島を東京府小笠原島庁所轄の領土として編入し、サルファー島を「硫黄島」、その北にあるサン・アレッサドロ島を「北硫黄島」、南に離れたサン・アグスティ