インドネシアの黙殺された歴史 『アクト・オブ・キリング』は、アメリカ出身の映画監督ジョシュア・オッペンハイマーによる2012年のドキュメンタリー映画です。イギリス・デンマーク・ノルウェーの共同制作で、日本では2014年に公開されています。 この映画では、1965年から67年頃にかけてインドネシアで起きた、歴史上ほとんどスポットが当たってこなかった事件――いわゆる「9月30日事件」を端緒とした一連の出来事について取り扱っています。 「9月30日事件」の概要を説明しますと、オランダの植民地だったインドネシアがスカルノ初代大統領の主導により独立して20年後の1965年。一部の左派軍人によるクーデターが勃発しました。事件の呼び名はこのクーデターの起きた日にちなんだものです。 クーデター自体は未遂で終わりましたが、この際に気炎を上げたのが、後に二代目大統領に就任する陸軍のスハルト少将(当時)でした。
![インドネシア大虐殺事件「罪に問われない殺人者」の闇落ちを追う『アクト・オブ・キリング』の衝撃(高木 敦史) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d0a22a697bfb408328630045d7c87c5c7fccb9d0/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F9%2F1200m%2Fimg_8924d7e5176b62d0d00c44a65974d445182683.jpg)