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ブックマーク / honz.jp (10)

  • 『分水嶺』専門家たちの葛藤を描いた傑作ノンフィクション - HONZ

    何か不測の事態を前にすると、読みの習性でついに手が伸びてしまう。 中国・武漢で発生した原因不明の肺炎に世間が注目し始めた頃、読み直さねばと書棚からひっぱり出したのは、『パンデミックとたたかう』というだった。 このは、SF作家の瀬名秀明氏が東北大学医学系研究科教授(当時)の押谷仁氏と新型インフルエンザについて議論を交わしたものだ。2009年に出ただが、押谷氏の発言に教えられるところが多く、その名が強く印象に残っていた。 付箋を貼っていたところをいくつか抜き出してみる。 「感染症の危機管理の基は、わからないなかで決断をしなくてはいけないことです。その最終的な判断は、やはり政治家がすべきだと私は思います」 「ウイルス性肺炎は、現代の医療現場でも、治療するのが非常に厳しい肺炎です」 「重症者が多発した場合の治療の課題は、医療体制の問題として、日はICUのベッドや人工呼吸器が限られてい

    『分水嶺』専門家たちの葛藤を描いた傑作ノンフィクション - HONZ
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    zoidstown 2021/04/20
  • 『3000万語の格差 : 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』3歳までの言語環境に、3つのTで - HONZ

    育児には神話がある。また、周囲の友人や口コミサイトからの情報に溺れ、真偽を判断する余裕もない。情報に溺れることなく、なるべく子どもと過ごす時間を増やしたいのだが、子どものためにやるべきことは尽きない。ギリギリまで手抜きしてズボラに育児がしたいが、それで、ちゃんと育児やっているんだろうか、できていると思えるのだろうか、悩む。 そんなふうに自分もなるんだろうなと、悲観的なシナリオを子どもの誕生前に考えていた。そんなときに原書『Thirty Million Words』を発見した。私の育児はこのに書かれた科学と実践によって、楽しむことができ、シナリオ通りに育児は大変だが、のらりくらりと乗り越えることができている。前置きが長くなったが、書について、紹介したい。 魅力はたった一つである。多忙な育児の中でも、0円で、すぐに、誰でも行動に移せることだ。 背景にある研究は、トッド・リズリーとベティ・ハ

    『3000万語の格差 : 赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』3歳までの言語環境に、3つのTで - HONZ
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    zoidstown 2018/06/17
  • 『幻の惑星ヴァルカン』 それはいかにして「発見」され、いかにして葬り去られたのか - HONZ

    水・金・地・火・木・土・天・海・冥。かつてそう教えられた太陽系惑星のなかから、2006年に冥王星が除外されたことは記憶に新しい。だがじつは、19世紀後半にはそれら惑星候補のなかにもうひとつ別の名前が挙げられていた。書の主役は、その幻の惑星たる「ヴァルカン」である。 ヴァルカンはその生い立ちからして冥王星とは異なっている。というのも、そもそもそんな星は存在すらしていなかったからだ。では、存在しないものがいかにして「発見」され、そして最終的に葬り去られることになったのか。書は、その誕生前夜から臨終までを、関係する天文学者や物理学者にスポットを当てながら、ドラマ仕立てに描いていく。 ストーリーは、17世紀後半、ニュートン力学の登場から始まる。周知のように、その偉大なる体系は、惑星の運動を含む広範な現象の統一的説明を可能にした。いや、説明だけではない。驚くべきことに、その体系は未知の現象に対す

    『幻の惑星ヴァルカン』 それはいかにして「発見」され、いかにして葬り去られたのか - HONZ
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    zoidstown 2017/11/10
    ムー的な話かと思ったら違った。
  • この現実を直視せよ 『万引き老人 「貧困」と「孤独」が支配する絶望社会』 - HONZ

    老人の万引きが増加しているというのは聞いたことがあった。しかし、まさか、ここまでとは思っていなかった。驚いただけではなく哀しくなってしまったが、こういう現実を直視せずに現代社会を論じることはできないはずだ。 あちこちのスーパーに出向く保安員、現役の万引きGメンによって書かれた実録集である。20件あまりの事例が紹介されているが、それぞれに、あきれるような、腹立つような、そして、泣きたくなるようなドラマがある。 金額がいちばん少ない事件は、被害金額54円。売り場にあったコロッケを半分べてしまった老人による万引きである。やせこけた81歳のホームレス男性が、ひもじさに負けて、店内でぱくっとやってしまったのだ。所持金はゼロ。 『ごめん、一銭もない…』と語る老人に名前を書かせても、波打っていて読めない。生活保護を受ければいいのにと諭しても、金に困った時に高利貸しに売ってしまったので戸籍がないという。

    この現実を直視せよ 『万引き老人 「貧困」と「孤独」が支配する絶望社会』 - HONZ
    zoidstown
    zoidstown 2016/06/15
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    いの快感が忘れられない『人魚姫のごめんねごはん』 2018年11月19日 僕はありがたいことにべ物の好き嫌いがないので、お肉も野菜も大好物ですが、魚や貝といった海鮮も大好きです。 なにせ魚介類は種類も豊富だし、調理方法で味も千変万化。それこそ毎日べたって飽きません。...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
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    zoidstown 2016/05/13
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    zoidstown
    zoidstown 2015/10/20
    懐かしい話やな。
  • 『あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか』 - HONZ

    ホッケの干物といえば居酒屋メニューの定番。大皿にもおさまらないくらい大きくて、仲間たちとワイワイつつく魚。家で焼こうとしようものなら、魚焼きグリルからしっぽがはみだしてしまうような。 ところが、そのホッケがいま、年々小さくなっているという。それこそアジの干物ほどの大きさに。しかも値段は高騰、居酒屋メニューのような庶民の味ではなく高級魚になってしまったというのだ。たしかに言われてみると、スーパーの鮮魚売り場で見かけるホッケは、こじんまりと品よく高い。なぜこんなことになったのか。 ホッケの漁獲量が減ってしまったのだ。もはや海に大きなホッケはほとんど見当たらなくなっているという。1998年の20万トンをピークに、2011年にはなんと!75%減のたった5万トンになってしまった。獲りすぎたのだ。 こうして獲りすぎて、いなくなってしまった魚はホッケだけではない。マイワシ、ニシン、マサバ、ウナギ…。クロ

    『あんなに大きかったホッケがなぜこんなに小さくなったのか』 - HONZ
    zoidstown
    zoidstown 2015/01/24
    でっかくて美味しいホッケ、食べたいよ。
  • 愛深き故に!敢えて言おう!『少年ジャンプ+』はカスであると! - マンガHONZ

    マンガ脳の鍛えかた 週刊少年ジャンプ40周年記念出版 (愛蔵版コミックス) 作者:門倉 紫麻 出版社:集英社 発売日:2010-03-19 僕はジャンプが好きだ!大好きだ!! 中学校に入学した12歳の頃からかれこれ18年間毎号欠かさず購入している。 僕の人生ジャンプと共に歩んで来ていると言っても過言ではない。 それくらいジャンプを愛している。読んでるとなんか燃えるし。 だからこそ、敢えて言おう!『少年ジャンプ+』はカスであると! いや『少年ジャンプ+』は凄い。まじ偉大。集英社が、ジャンプが電子雑誌を発行したと言う事実は今後の電子書籍業界の歴史を変えたと言っても過言ではないターミングポイントだと当に思う。『少年ジャンプ+』は歴史を変えた! 定期購読制度(月900円)は毎号必ず買う僕の様な人間にはお得だし、購入したバックナンバーもアプリが存続する以上永久無限に読めるし、(定期購読期

    愛深き故に!敢えて言おう!『少年ジャンプ+』はカスであると! - マンガHONZ
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    zoidstown 2014/09/30
    紙の雑誌でも製本や流通で金取られるだろうけど、アップル経由でも結構手数料取られるから仕方がないかなと思う部分も。
  • 『東京おとな日和』―編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ

    松尾たいこさんは32歳まで地方OLをされていた。それが一念発起し、上京してセツ・モードセミナーに入学。今や日を代表する人気イラストレーターとして活躍されている。 こんな恰好良い話があり得るのだろうか。地方都市に生を受け、ずっと周りに進められるがまま、堅実な生き方を選択し続けてきた女性が、高跳びをすると決めたその瞬間に何があったのか。確か初めの打ち合わせで、その答えを聞いた。 「自分がなりたいって思う女性が、この会社にはいないって気づいたの」 衝撃的な一言だった。執筆の依頼を決めたのは、その一言を聞いた時だったと思う。 誤解のないよう補足すると、魅力を感じる女性は何人もいたと聞いた。けれど、「素敵だ」と思うことと「なりたい」と思うことは全く別だということに、松尾さんは気づいた。その32歳の勇気に、敬意を払わずにはいられなかった。 なりたい自分をつかむ。この行為の、いかに恐ろしいことか。ある

    『東京おとな日和』―編集者の自腹ワンコイン広告 - HONZ
    zoidstown
    zoidstown 2013/05/25
  • あれから1年。『暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出』 - HONZ

    あれから1年が経った。3.11、あの日あなたはどこにいましたか?多分、この問いは何度も聞かれただろうし、尋ねもした。私は確定申告の帰り道、道路を歩いているときに激しい揺れに座り込んだ。電柱が撓み、電線が大縄跳びのようにぐるりぐるりと回っていた。 彩瀬まる『暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出』は、25歳の新人女性作家が一人旅の途中であの震災に遭遇してしまった体験記である。福島のJR常磐線新地駅で停車中、地震は来た。動かない電車に見切りをつけ、二駅ほど先の相馬に住んでいると言う、偶然となりに座った女性と電車を降りて歩き出す。 新地駅は海から500メートルほど。コンビニで買い物をして外に出ると、町役場から津波警報の放送が流れた。振り向くと遠くで地面がうごめいている。彼女たちは高台へ必死に駆け上る。町が、走ってきた道が水に呑まれる。死ねない、死ねない、彼女は思う。 避難所で一晩を過ごし

    あれから1年。『暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出』 - HONZ
    zoidstown
    zoidstown 2012/02/27
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