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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/IDA-10 (6)

  • レアとハマグリ - GAME NEVER SLEEPS

    時は21世紀初頭。社内では、とあるオンラインRPGの続編の開発が走り始めていた。僕は別のプロジェクトに移っていった先輩より「アイテム業務全般」を引き継ぎ、そして、レアアイテムの出現率に頭を悩ませていた。 オリジナル作では、「真のレアアイテムとは、コミュニケーションを促進するため、話のネタにならなければいけない」という思想のもと、数万分の1の確率が当たり前、中には数千万分の1の確率でドロップというものまであった。つまり、狙って手に入れることはほぼ不可能なのが狙いであり、レア中のレアアイテムとは噂に上る程度の、あくまでもオマケ要素のはずだった。 もちろん、発売当初は立派にその役割を果たしていた。だが、それは3ヶ月、長くても半年を寿命と考えたバランスであった。嬉しい誤算ではあるが、オリジナルの発売から1年を過ぎてもプレイされ続け、ある者は自分のキャラクターを装飾したいという希望から、またある者は

    zorio
    zorio 2010/12/07
    全然関係なさそうな体験からブレークスルーが見つかる事もある。
  • Saturn崩壊の序章 - GAME NEVER SLEEPS

    zorio
    zorio 2010/08/04
    "悪霊を封印した地蔵の頭にテレビクルーがぶつかった時くらいコロンコロン外れる"
  • 長男の授業参観に行った - GAME NEVER SLEEPS

    10才の長男のクラスに、詩か物語を作る時間があって、それを朗読する発表会があった。息子は小説を書いたらしくて、ぜひ見に(聴きに)来てとのことだった。ただ創作を授業に組み込むだけじゃなくて、発表までさせるのはなかなか良い先生じゃないかと、感心しつつ、息子の発表を楽しみに学校に向かった。 余裕をもって会社を早退し、時間よりも早く到着した僕は、子供たちが読む予定になっている原稿を自由に読むことができた。原稿は、これもまた授業の一環として、ワープロソフトでタイプされていた。パラパラ眺めていて、中でも目を引いたのは「ジェイソン VS いかれ帽子屋」というシットコムっぽいコメディ、日でいうところのショートコントだった。 映画の撮影の一シーンという設定で、まず監督がシーンの説明をする、すると、帽子屋(アリスに出てきたマッドハッターのこと)がひたすらボケ倒して、ジェイソンがSwearword(汚い言葉)

    zorio
    zorio 2010/06/25
  • あるゲームプログラマの送別会 - GAME NEVER SLEEPS

    まだ日にいた頃、当時プロジェクトで一緒に仕事をしたX君という人物がいる。彼は新卒で入社して1年とちょっとが過ぎたくらいのプログラマで、僕がタッグを組んだのは、プロジェクトの途中から、しかもたったの半年ほどだったが、誰に言われずとも黙ってユーザービリティを向上してくれるサービス精神と、独断でバグ満載しかもメモリをバカいする超ド派手な演出をしれっと入れてみせる若者らしいムチャを兼ね備えた貴重な戦力だった。リードプログラマがひとしきり彼の暴走をいさめた後、あごに手をあて「待てよ……、あれをこうしてこうしたら……。んー、イケるな……。」と独りごちるのを何度も見たものだ。 そんな彼が会社を辞めるという。 当時、会社は激動の時期で社内のチーム合併を繰り返していた。そんな会社に不安を覚える者、新しいチームになじめない者。僕が入社してから辞めていった人数の、倍以上の人々がたった数ヶ月のうちに去っていっ

    zorio
    zorio 2010/05/24
    良い話だったのにオチのある話になってる
  • 偶然と初恋と - GAME NEVER SLEEPS

    人生は数奇なものだと人は言う。今のところ僕の人生でベストオブ数奇は、との出会いで間違いないだろう。 始まりはたぶん、両親が購入する家を僕が選ぶところからだと思う。大家の都合でそれまで住んでいた借家を出て行くことになったのだ。当時高校3年生だった僕は、親に言われて家を探すことになった。いくら大学受験がおわって、ひまでぶらぶらしているとはいえ、子供に数千万の買い物のリサーチをさせるのは、今だに理解に苦しむ。とにかく、僕は家を探していた。とりあえず、近くの不動産屋にいって、いろいろ物件を見て回った。市内に良さそうな家があって、親に伝えた。彼らも見に行って気に入ったらしい。購入が決まって夏に引っ越すことになった。 4月になり、大学に入学した。浪人をしてまで入ったその大学で、僕は腐っていた。昼過ぎに家を出て、駅前のゲーセンでバーチャストライカーばかりやっていた。夏休みが、引っ越しが終わったらちゃん

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    zorio 2009/10/27
    「かけひきとか、打算とか、そんな余裕は一切なかった。一日中彼女のことを考えて、一日中何を話そうか思いを巡らせていた。」
  • 東京ゲームショウで会ったコンパニオンと自分のこと - GAME NEVER SLEEPS

    初めて彼女と会ったのは関係者用の休憩室だった。コーヒーを飲みながら誰かが置いていったファミ通を読んで時間をつぶしていたら、目の前にどっかと彼女がすわった。たばこに火をつけて、ふーっと煙を吐くとおもむろにこちらを向き、 「アイツらまじキモいでしょ?キモすぎでしょ?」 と話しかけられた。そこで初めて、彼女が同じブースで大量のアマチュアカメラマンに囲まれていた女性だと気づいた。笑顔でモデル立ちではなく、眉間にしわを寄せて足を高く組んで座り、たばこを呑む姿は、別人にしか見えなかった。 「えーと、アイツらってカメラの人たちですか?」 「全部、全員。必死にゲームやったりとか、まじキモい。あと臭い。」 「なるほどー(どうしよう……)」 彼女はふと僕の手にあるファミ通に目をとめた。 「それもキモいの?」 僕にはなかった発想だが、なるほど確かに彼女からみれば、気持ち悪いのかもしれない。 「いや、そんなでもな

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    zorio 2009/10/01
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