沖縄県内でおなじみの「ウメーシ」と呼ばれる黄色と赤色の配色が印象的な箸。沖縄そば店や食堂でもよく見掛ける県民御用達の日用品が食卓から“消える”危機に直面している。メーカーの廃業に伴って生産が中止となり、那覇市内の卸業者が抱える在庫分がなくなり次第、市場への新規の出荷はできなくなる見込みだ。関係者から「沖縄文化の象徴のひとつがなくなる」と惜しむ声が上がっている。 正式な商品名は「竹塗箸」で、30年ほど前から県内で流通している竹製の箸。抗菌作用を持たせるためにウコンを使った染料で染め、滑り止めに漆を塗りつけている。製造元である鹿児島県薩摩川内市の竹材加工業「中西竹材工業」が廃業し、先月いっぱいで生産がストップした。 生産中止について、卸元であるカネナガ商事(那覇市壺屋)の田川信次さん(42)は「1本ずつ手作りしていたが、職人の高齢化が進み、後継者の確保ができなくなった。原材料の高騰によるコスト
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