トランプ再選の可能性は極めて低い 米大統領選挙の行方~最終的には法廷闘争も 登 誠一郎 社団法人 安保政策研究会理事、元内閣外政審議室長 28年ぶりの現職大統領の敗北か 米大統領選挙の投票日まで1週間となった現在、このまま突発的な事態、事故などが発生しない限り、トランプ再選の可能性は極めて低いと考えられる。即ちトランプは、戦後で4人目の再選を拒否された大統領となるであろう。 その3人とは、フォード、カーター、ブッシュ(父)であるが、そのブッシュが敗れた1992年の選挙については、私は、ワシントンの日本大使館公使としてそれを身近にフォローしていた。 その年の初めごろまでは、湾岸戦争に圧勝したブッシュの人気は極めて高く、再選間違いなしとの見通しであったが、その後、人種暴動、貧富差の拡大、景気の落ち込みなどによるそれまで12年間の共和党政権に対する国民の不満が高まり、直前の世論調査ではブッシュと