ブックマーク / academist-cf.com (50)

  • 個性的な名前は40年間にわたって増加している – 日本の名前研究を進めることの難しさとその解決方法

    稿では、地方自治体の広報誌に掲載された、1979年から2018年に生まれた新生児の名前を分析し、40年間にわたって、個性的な名前の割合が増加していることを明らかにした論文を、領域外の方にも理解していただけるように紹介しています。特に、日の名前研究を進めることの難しさと、それをどのように解決してきたのかについて、やや詳しく説明しています。紹介している論文はオープンアクセスですので、どなたでもお読みいただけます。稿では、「名前」と表記した際には、氏名の「名」(ファーストネーム)を意味しています。 概要 地方自治体の広報誌に掲載された、1979年から2018年に生まれた新生児の名前を対象に、個性的な名前の割合の経時的変化を分析しました。その分析の結果、個性的な名前の割合は40年間にわたって増加していました。個性や他者との違いを重視し強調する方向に、日文化が徐々に変容していることを示唆して

    個性的な名前は40年間にわたって増加している – 日本の名前研究を進めることの難しさとその解決方法
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    zu2 2022/08/05
    “こうして収集された、1979年から2018年に広報誌に掲載された新生児の名前58,485件を対象に分析を行いました”
  • バチカン図書館に収蔵された日本関連史料の謎に迫る! | academist (アカデミスト)

    5月12日追記 サポーターの皆さま サポーターの皆さまの手厚いご支援により、達成率が158%、ご支援総額は¥2,379,400にまで達し、チャレンジ期間を終えることが出来ました!!! これまでにたくさんのご支援と温かいお言葉を下さった127名のサポーターの皆様に、この場を借りて厚く心よりお礼申し上げます。 以降も、皆様のご支援とご期待にお応えすべく、一層気を引き締めて研究プロジェクトを進めて参ります。 研究の様子や進捗状況は、アカデミストのウェブサイトをはじめ、私たちの活動母体である関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)のウェブサイトでも随時お伝えしていく予定です。 弊センターのウェブサイトでは、バチカンプロジェクトの特設ページの他、弊センターで管理するデジタルアーカイブを利用した「塗り絵 大坂画壇」など、楽しいコンテンツを多数ご用意しております。併せてご覧頂けま

    バチカン図書館に収蔵された日本関連史料の謎に迫る! | academist (アカデミスト)
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    zu2 2021/09/22
  • 天王星は巨大衝突で横倒しになり、大蒸発の果てに小さな衛星群が残る – 新たな理論モデルの発見

    太陽系の形成と惑星の自転 太陽系では、内側の軌道に岩石を主成分とした小型の地球型惑星(水星、金星、地球、火星)があり、その外側に水素・ヘリウムガスを主成分にした巨大な木星型惑星(木星、土星)、さらにその外側に氷を主成分にした中型の海王星型惑星(天王星、海王星)があります。地球は「水の惑星」のように見えますが、海の総質量は地球全体の0.01%に過ぎず、内部に染み込んだ水を含めても0.1%を超えることはないと考えられています。地球は、中心の鉄の芯に岩石層が取り巻く、からからに乾いた惑星です。海王星型惑星も表面を取り巻くガスは全体の10%ほどです。 太陽は、銀河系に漂う水素・ヘリウムガスの密度の濃い部分が収縮して形成され、原始の太陽のまわりには収縮しきれなかったガスが円盤状に取り巻き、その円盤に微量に含まれる岩石や固体成分が凝縮して無数の小天体(微惑星)が形成されます。地球型惑星は岩石微惑星が集

    天王星は巨大衝突で横倒しになり、大蒸発の果てに小さな衛星群が残る – 新たな理論モデルの発見
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    zu2 2021/02/14
  • 集団を絶滅させる”裏切りアリ”の謎に挑む – 京大・土畑重人博士

    「アリに学べ!ロボットの集団行動最適化プロジェクト」は、ロボット工学や情報工学、数理生態学など、さまざまな分野を専門とする研究者で取り組む異分野連携型のプロジェクトである。しかし、異分野連携型と言っても、実際どのような連携が行われているかをイメージすることは難しい。今回、プロジェクトのメンバーであり、進化生物学を専門とする京都大学・土畑重人博士に、ご自身の研究内容と異分野連携のメリットについて、詳しくご紹介いただいた。 ーはじめに、土畑先生の専門分野についてご紹介ください。 私の専門は、進化生物学です。たとえば、丸い形をしていたほうが、四角い形をしているよりも生き残る確率の高い生物がいるとしましょう。するとその生物では、世代交代のたびに丸い形が増えることになるので、最終的にはみんな丸い形をするようになるはずです。このように、環境に最も上手く適応できた生物の性質が引き継がれていく考えかたのこ

    集団を絶滅させる”裏切りアリ”の謎に挑む – 京大・土畑重人博士
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    zu2 2020/12/06
    “人間の事例で例えると、税金を払わない人” この例えは気になる
  • 雨が降れば、恐竜が大きくなる? – 恐竜の進化の引き金に影響したモンスーン

    三畳紀は、恐竜や広義の哺乳類(哺乳形類)、魚竜や首長竜、カメ、トカゲなどが出現し、繁栄し始めた時代です。ただし、化石記録をみるとワニの系統(クルロタルシ類)が陸上生態系の主要な地位を占め、恐竜が多様化し、世界中に生息域を広げるまで数1000万年もかかったと見積もられています。恐竜は、三畳紀の下積み時代に、どのように繁栄の準備を進めていったのでしょうか? 三畳紀の生態系。ティラノサウルスに似たワニの系統が繁栄し、哺乳類の祖先(左上)はおろか、恐竜(左下)も小さな存在だったと考えられている。イラスト制作:恐竜くん (c) 2018 Masashi Tanaka ニューヨークから発掘された恐竜の初期進化過程 恐竜が繁栄し始めた時代の地層は、現在の北米東海岸、ニューヨーク周辺ニューアーク盆地に分布しています。発掘現場と言えば、人里離れた荒野や砂漠のイメージですが、大都会マンハッタンの対岸にも化石は

    雨が降れば、恐竜が大きくなる? – 恐竜の進化の引き金に影響したモンスーン
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    zu2 2020/09/03
  • 空気を肥料にする「窒素固定作物」は、ハーバー・ボッシュ法を代替できるのか? – 名古屋大・藤田祐一教授インタビュー【後編】

    空気を肥料にする「窒素固定作物」は、ハーバー・ボッシュ法を代替できるのか? – 名古屋大・藤田祐一教授インタビュー【後編】 空気中の窒素を自ら肥料に変換して生育する「窒素固定作物」。名古屋大学大学院生命農学研究科 藤田祐一教授は、そんな夢のような植物の創出を目指している。実現のカギとなるのが、一部の原核生物がもつニトロゲナーゼという酵素だ。ニトロゲナーゼは、大気中の窒素を還元してアンモニアに変換する能力をもつ。藤田教授は、葉緑体のモデルとなるシアノバクテリアや、モデル植物として広く研究に利用されているシロイヌナズナでニトロゲナーゼを作動させられるよう、研究を進める。 ニトロゲナーゼとの出会いとなった藤田教授の大学院生時代の研究について振り返った前編に続き、後編では窒素固定作物実現に向けた研究の現在地と実用化までの展望について聞いた。 ゼニゴケにはあってタバコにはない遺伝子を追求したら、10

    空気を肥料にする「窒素固定作物」は、ハーバー・ボッシュ法を代替できるのか? – 名古屋大・藤田祐一教授インタビュー【後編】
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    zu2 2020/04/26
  • 東京スカイツリー®上空458mに浮遊する微生物を探れ!

    初の学術系クラウドファンディングサイトです。研究アイデアを公開することで、研究費、人材、情報が集まり、研究を加速できるプラットフォームを目指します。

    東京スカイツリー®上空458mに浮遊する微生物を探れ!
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    zu2 2020/02/13
    “私たちのチームにはアイデアと検出装置の設計技術はありますが、製作に充てられる研究費がありません。新しいアイデアで新しい土地に展開するため、古い検出装置の流用もできません”
  • ギ酸で水素エネルギー社会を切り拓く – 重水素ガスを作り分ける新たな触媒技術

    ギ酸は水素ガスを安全に貯蔵輸送できる液体 日国内における燃料電池自動車の販売が開始し、さらに水素ステーションの商用運用も整備され始め、水素エネルギー社会が格的に幕を開けました。環境負荷が低く高効率なエネルギー媒体となりうる水素を汎用的に利用するためには、水素貯蔵・輸送技術を構築する必要があります。 水素の液化、あるいは高圧ガスボンベが容易に考えうる方法ですが、大量のエネルギーを必要とするうえ、安全上の問題も残っています。水素吸蔵合金は非常に合理的な解決策でありますが、自動車などでの利用条件を満たす材料が見つかっていないのが現状です。 代替案のひとつとして化学的水素貯蔵システムが近年有望視されています。これは、再生エネルギー等を用いて製造した水素を原料に、化学的に安定な水素キャリア物質という形態に変換して水素を貯蔵し、時間や空間を超えて需要先へ届け、最終的に触媒反応を用いて水素を供給する

    ギ酸で水素エネルギー社会を切り拓く – 重水素ガスを作り分ける新たな触媒技術
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    zu2 2019/11/22
  • 氷はマイナスの電気を流す半導体? – 紫外線で電子の移動を制御

    氷にだって電気は流れる 液体の水に塩などを入れるとそこに電気が流れることは、小学校の理科実験などでもよく知られています。これは塩(NaCl)が水の中でNa+とCl–というそれぞれプラス、マイナスの電気を持ったイオンに分解し、それが動くことによって生じる現象で、金属中で自由電子が動くことで生じる電流とは電気の「キャリヤ」が異なります。 それでは、水の固体である氷には電気は流れるのでしょうか? 同じ水分子の集合体ではありますが、一般的に氷の性質は水ほどよく知られていません。氷には自由電子がありませんし、液体の水とは異なり、仮に氷の中に電気を帯びたイオンが存在しても、固体の氷の中ではそれ自体が自由に動くことはできません。ところが、実際には純粋な氷でもわずかに電気が流れることが知られています。 氷に流れるプラスの電気 純粋な氷はH2O分子が水素結合によってお互いに3次元的に繋がって形成されてい

    氷はマイナスの電気を流す半導体? – 紫外線で電子の移動を制御
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    zu2 2019/11/22
  • 超音波で観る固体中の電子 – 30年来の謎「四極子近藤効果」を実証

    たくさんの電子を集めて冷やすと液体のようになる 「電子」は、我々の生活においてもっとも身近な素粒子です。電子が固体中で多数集まると、単一の電子とは異なる振る舞いを示します。金属中において電気の伝導を担う電子は、初等物理学では自由電子(理想気体模型)として扱われますが、強相関電子系と呼ばれる一部の化合物における伝導電子は、もはや自由ではなく、流体モデルとして扱われます。 そこでは電子間にさまざまな相互作用が働き、それぞれの電子は相互作用の衣をまとった準粒子とみなされ、その結果、電子間の相互作用が繰り込まれた電子の有効的な質量が、通常の電子の質量の1000倍にも達する「重い電子」状態が現れます。このように強く相互作用する電子(フェルミ粒子)を記述する有効理論モデルは、1956年にソビエトの物理学者レフ・ランダウによって導入された概念である「フェルミ流体」として記述されます。 一方、「近藤効果」

    超音波で観る固体中の電子 – 30年来の謎「四極子近藤効果」を実証
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    zu2 2019/10/19
  • 胎生魚類が妊娠する仕組み – お母さんがお腹の子どもに与える栄養素の研究

    魚類でも意外と多い「胎生」という繁殖方法 胎生とは卵を体内受精で発生させ、成長した子どもを出産する繁殖方法です。最も知られているのは哺乳類で、我々ヒトを含む真獣類は発達した胎盤を持ち、へその緒を通して母体由来の栄養分を胎児へと供給します。 一方で、数では哺乳類に及びませんが魚類、両生類、爬虫類にも胎生で繁殖する種が知られています。彼らは哺乳類とは独立して胎生形質を獲得しており、哺乳類の胎盤・へその緒に似た構造が報告されているのは、軟骨魚類や爬虫類の一部のみとなります。それ以外の種は胎盤・へその緒を持たず、哺乳類とは異なる方法でお腹の子どもを育てています。 魚類では軟骨魚では全種数の約70%(40科/98科、99属/145属、420種/600種)、硬骨魚では2~3%(14科/425科、123属/3,900属、510種/18,000種)が胎生だとする報告があります。このことから、魚類では多くの

    胎生魚類が妊娠する仕組み – お母さんがお腹の子どもに与える栄養素の研究
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    zu2 2019/10/19
  • 10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩田耕一教授

    10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩田耕一教授 10兆分の1秒、と聞いてピンとくる人は多くないだろう。私たちにとってはあまりに短すぎる瞬間でも、分子から見るとその姿を変化させるのには充分ともいえる時間だ。そんな、ピコ秒(10-12=1兆分の1秒)〜フェムト秒(10-15=1000兆分の1秒)スケールで起こる化学現象を「時間分解分光法」という手段で捉えようとしている研究者がいる。学習院大学 理学部化学科 岩田耕一教授だ。今回は、時間分解分光法とは何か、具体的にどういう現象を捉えることができる技術なのか、岩田教授に話を聞いた。 「見られるものは何でも見る」分光学で、10兆分の1秒の世界を観察する ——先生のご専門である「分光物理化学」とはどのような学問ですか。 まず物理化学は、有機化学、無機化学などと並ぶ化学の一分野で、物質の構

    10兆分の1秒の世界で起きる誰も見たことのない現象を追う – 「時間分解分光法」で挑む、学習院大学・岩田耕一教授
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    zu2 2019/10/19
  • マイクロプラスチックの発生源特定を目指して – 神奈川県環境科学センター 三島聡子氏が語る環境研究の難しさ

    近年、環境問題のひとつとしてマイクロプラスチックによる海洋汚染が注目されている。全世界の海洋中におけるマイクロプラスチックの総量は約5兆個と推測されているが、その詳細な汚染実態は明らかにされていないという。 そのようななかで、神奈川県・相模湾の海岸におけるマイクロプラスチックの汚染実態を明らかにするため、神奈川県環境科学センター・主任研究員の三島聡子氏がacademistのクラウドファンディングプロジェクト「相模湾のマイクロプラスチック汚染実態を明らかにしたい!」に挑戦している。 今回は三島氏に、所属する環境科学センターのミッションやこれまでの経歴、現在取り組んでいるマイクロプラスチックに関する研究などについてお話を伺った。 神奈川県立の研究所「神奈川県環境科学センター」のミッションとは ——三島さんが所属されている神奈川県環境科学センターのミッションについて教えてください。 神奈川県の環

    マイクロプラスチックの発生源特定を目指して – 神奈川県環境科学センター 三島聡子氏が語る環境研究の難しさ
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    zu2 2019/08/15
  • チンパンジーの心のはたらき – 他者の怪我への情動的反応を探る

    ヒト社会を支える「痛みへの共感」 他の人の痛みを目の当たりにしたとき、まるで自分も痛みを経験しているかのような感情を覚えることがあります。たとえばテレビのバラエティ番組で痛そうなハプニングの映像を観て、思わず顔をゆがめてしまうといった経験をしたことがあるのではないしょうか。ヒトの社会では、このような他者の痛みへの共感によって、たとえば怪我人を世話するなどの行動が動機づけられます。 一般にヒト以外の動物では、怪我を負った他者を手助けする行動はまれであると考えられます。しかし、たとえばゾウやイルカなどの動物ではそうした行動が報告された例が少数あります。またチンパンジーにおいても、怪我を負った個体を毛づくろいしたり、罠にかかってしまった個体からその罠をはずすなどの行動が報告されています。 このような行動の観察例はある一方で、チンパンジーの心のはたらきについてはほとんどわかっていません。他者の怪我

    チンパンジーの心のはたらき – 他者の怪我への情動的反応を探る
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    zu2 2019/08/15
  • ブリ類の性決定遺伝子を発見 – たった一塩基の差が性を決定する

    「ホルモンが性を決定する」という仮説 ヒトの女性と男性は、その外見がしばしば大きく異なります。これらの違いの多くには、ステロイドホルモンが関係しています。卵巣から分泌される女性ホルモンが、女性のからだを女性らしく変化させ、精巣から分泌される男性ホルモンが、男性のからだを男性らしく変化させるのです。 しかし、ヒトが卵巣と精巣のどちらをもつかという根的なところを決めているのは、性ホルモンではありません。それを決めているのは性決定遺伝子Sryで、実際はSryの司令をうけたSox9という遺伝子が、卵巣と精巣のどちらを発達させるか、つまり性の決定において中心的な役割を果たします。ここにステロイドが関与することはありません。このようなヒトで明らかとなった体のしくみは他の動物にもあてはまると思いがちですが、この「ステロイドが性を決めない」というしくみは、ヒトやマウスといったごく限られた動物のはなしで、

    ブリ類の性決定遺伝子を発見 – たった一塩基の差が性を決定する
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    zu2 2019/08/05
  • 市民科学の力でナメクジの分布を明らかにする! | academist (アカデミスト)

    このたびはたくさんのご支援を頂き、ありがとうございました。先日無事に目標金額を達成することができました。プロジェクトを開始する前は色々な不安や迷いもありましたが、今回の挑戦や研究について暖かい応援や興味を持ったとのご意見を頂くことができナメクジ研究への意欲を新たにしています。 また、目標金額を越えた資金は、新しい分布地で採集調査を行うための旅費として使わせて頂きいたいと考えています。支援募集期終了まで、どうぞよろしくお願い致します。 宇高寛子 柴藤亮介 これまでに「大きなナメクジ」を見たことはありますか? 見たことがあるのならば、その発見がナメクジ研究の進展に貢献するかもしれません。ナメクジを研究する京大・宇高寛子助教は、数少ない研究者だけで日全国のナメクジ分布を調べることに限界を感じ、現在インターネットを通じてその目撃情報を募っています。今回宇高助教は、この市民科学プロジェクト「ナメク

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    zu2 2019/06/28
  • 油脂の味は6番目の基本味か? – “脂肪酸を感知する神経”とその役割を探る

    「油脂の味覚」の衝撃的な実感 ある日、筆者はいつもと同じラーメンを注文しました。ただ、その日だけはダイエットのために「油なしでお願いします」と言い添えました。すると、やってきたものはいつもとはまったく味の違うラーメンでした。この経験に衝撃を受け、筆者は油脂の「味覚」を強く意識するようになりました。 他にも、油脂のある菓子 VS 油脂のない菓子、温めただけの材 VS 揚げた材、脂の少ない魚 VS 多い魚など、油脂の有無を同じ材で比較すると、美味しさを決める要因であることは間違いなさそうです。では私たちはどうやって油脂の存在を知るのでしょうか? 脂肪酸を感知する神経の発見! 物中の油脂は、唾液などに含まれるリパーゼという酵素により脂肪酸に分解され、舌の味蕾細胞に存在する受容体・トランスポーターを介して味細胞とそれにつながる神経によって脳に伝えられます。 これまでの研究から、げっ歯類の味

    油脂の味は6番目の基本味か? – “脂肪酸を感知する神経”とその役割を探る
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    zu2 2019/04/19
  • 日本は「純度100%」を求めがち? ー 東京大学・仁平典宏准教授【後編】

    インタビュー前編では、東京大学・仁平典宏准教授がボランティア言説の歴史を研究するにいたった経緯と明治から戦中までのボランティア言説の歴史についてお聞きした。続く後編ではさらに戦後から現在までのボランティア言説の変化をお聞きする。最後には、ボランティアと似た境遇にある寄付行為、さらにはクラウドファンディングという仕組みへの期待についてもお話を伺った。 【インタビュー前編はこちら】「冷笑的な私」はどこから?ボランティアの歴史からたどる ー 東京大学・仁平典宏准教授【前編】 戦後、ボランティアはどう語られてきたか ——前編では、明治に誕生した「ボランティア」言説の系譜を第二次世界大戦中までお話いただきました。続けて戦後の歴史についてもお聞きしたいです。 戦後はしばらくのあいだ、戦争という究極のマイナス(反贈与)にいたった戦前への反省が、ボランティア論の中心を占めます。いくら良いことをしているつも

    日本は「純度100%」を求めがち? ー 東京大学・仁平典宏准教授【後編】
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    zu2 2019/04/19
  • 「冷笑的な私」はどこから?ボランティアの歴史からたどる ー 東京大学・仁平典宏准教授【前編】

    昨年、メディアを賑わせた東京オリンピックのボランティア動員問題。ボランティアにはたとえ人がそれを良心で行なっているとしても、その動機や結果に批判や冷笑の目が向けられるジレンマがつきまとう。似たことはボランティアだけではなく、寄付などのあらゆる慈善活動に見いだせる。今回インタビューする東京大学・仁平典宏准教授は著書『「ボランティア」の誕生と終焉 〈贈与のパラドックス〉の知識社会学』(名古屋大学出版会、2011年)で、日のボランティアの言説の歴史を振り返り、そこに共通するあるパターンを見出した。ボランティアが抱えるジレンマを解きほぐすヒントがあるかもしれないと思い、お話を伺った。 前編では、仁平准教授がボランティアの歴史を研究するにいたった経緯と、戦中までのボランティア言説の歴史についてご紹介する。 【インタビュー後編はこちら】日は「純度100%」を求めがち? — 東京大学・仁平典宏准教

    「冷笑的な私」はどこから?ボランティアの歴史からたどる ー 東京大学・仁平典宏准教授【前編】
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    zu2 2019/04/19
  • 太陽系の果てに小天体の影を発見したのは、宮古島の小さな望遠鏡だった – 半径約1.3kmのカイパーベルト天体を初観測

    太陽系の果てに小天体の影を発見したのは、宮古島の小さな望遠鏡だった – 半径約1.3kmのカイパーベルト天体を初観測 星の光を瞬かせるものとは? 地上から見上げる夜空の星々は、きらきらと瞬いて見えます。これは小刻みに変化する地球の大気の揺らぎが、星の光を屈折させることで起こす明るさの変化に起因します。一方、星の光が地球に届くまでの数光年から数千光年にわたる長い旅路のなかで、星の光を瞬かせるものは地球の大気だけではありません。 きわめて稀ではありますが、太陽系の果て、地球からおよそ45億kmから70億km離れた「エッジワース・カイパーベルト(Edgeworth-Kuiper belt)」(以下、カイパーベルト)とよばれる領域を漂う、暗くて小さな「カイパーベルト天体」によって、1秒未満という非常に短い時間だけ、恒星の光が遮られる天文現象が発生すると予見されていたのです。 我々の研究グループは、

    太陽系の果てに小天体の影を発見したのは、宮古島の小さな望遠鏡だった – 半径約1.3kmのカイパーベルト天体を初観測
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    zu2 2019/04/19