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  • 【識者の眼】「学費は安い方がよい」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    慶応大学の塾長が、国立大学の学費を値上げするよう提言したそうだ。短見だと思う。その理由は多々あるが、ここでは「学費は安い方がよい」という一般解として議論したい。 医学部卒業生は案外、選民主義的な人が多い。患者はどの層からもランダムに発生するから、選民的では困るのだが、自分が選ばれてきた人物なのだという自負が選民意識を促しがちだ。学力の低い人達を蔑み、そういう人の大学教育を「ムダ」と断じがちだ。 しかし、能力の高低を根拠に人を蔑む人々は、自分より能力の高い人にヘイコラする以外の選択肢を持たない。そして、自分よりデキる人は必ず、いる。世界レベルになれば確実だ。大谷翔平みたいなスーパートップ以外は。そして、意外というかやはりというか、大谷翔平は決して、自分より野球ができない仲間を蔑んだりはしない。 能力をもって人を蔑む人は、必ずこのジレンマに陥る。あるいは、現実を無視して見たい世界(自分より下)

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    zu2 2024/04/26
    “医学部卒業生は案外、選民主義的な人が多い。患者はどの層からもランダムに発生するから、選民的では困るのだが、自分が選ばれてきた人物なのだという自負が選民意識を促しがちだ。学力の低い人達を蔑み、そういう
  • 【識者の眼】「科学的であること 人道的であること」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    【識者の眼】「科学的であること 人道的であること」岩田健太郎 No.5173 (2023年06月17日発行) P.63 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2023-06-07 最終更新日: 2023-06-07 「終末期の患者でもコロナで面会できない。感染防御のことばかり考えていて家族が寄り添う時間が奪われてる」という批判を目にした。 事実はこれとはまったく異なる。 我々専門家はどのように家族が面会できるかを考え続けた。たとえば家族内クラスターから患者が発生したときには家族は全員、「今」感染する可能性はほぼゼロなわけで、なんならマスクなしで顔を合わせてお看取りだってできるのだ。実際、そういう提案をしたこともある。感染防御のことを科学的に考え抜くからこそ、合理的な「家族と寄り添う時間」が持てる。 しかし、こういうときに、けんもほろろに断ってくるのは感染症を専門と

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    zu2 2023/06/07
  • 【識者の眼】「悪貨が良貨を駆逐しないように」関なおみ|Web医事新報|日本医事新報社

    No.5154 (2023年02月04日発行) P.70 関なおみ (東京都特別区保健所感染症対策課長、医師) 登録日: 2023-01-24 最終更新日: 2023-01-24 全ての医療機関で発熱患者に対応する体制を構築するためにはどうすればいいのか。地区医師会と意見交換する中、個人的には、現在医療機関は以下の4種類に分かれていると思っている。 ①きまじめ組(善意や使命感があり、診療・検査医療機関として機能) ②みまもり組(感染症は他人事だったけど、そろそろかかりつけ患者だったら対応した方がいいのか、迷い中) ③コワガリ組(感染症はよく分からないから怖い、関わらないのが一番だ) ④ワルノリ組(検査のみ実施、リスク評価せず全員に経口投与薬が必要として発生届を提出、健康観察もやっているふりなど、補助金制度を乱用) ◆ ①は保健所同様摩耗している一方、④が増殖し、ビジネス化している。医師の倫

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    zu2 2023/01/26
  • 【識者の眼】「5類の後の世界」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    No.5154 (2023年02月04日発行) P.68 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2023-01-24 最終更新日: 2023-01-24 2類が5類になりました。とはいえ、そもそも2類は2類じゃない。指定医療機関なんてガン無視だし、入院勧告なんてもはややってないし、全数報告もしていない。こんなの全然、2類じゃない。ニセ2類だ。 5類になったからといって、大きな変化が生じるわけじゃない。入院が必要なら入院はするだろうし、報告する点では2類と同じだ。いきなり高額なコロナの薬を3割負担、というのは現実的じゃないから、どのみち公費負担は継続される。こちらも5類のふりをした、ニセ5類だ。 ニセ2類からニセ5類になっても、医療現場は大きくは変わらない。おそらく一番困るのは救急隊とその周辺だろう。コロナ診療の空床補填はなされなくなり、感染防御に人的、金銭的コスト

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    zu2 2023/01/24
    “コロナ診療の空床補填はなされなくなり、感染防御に人的、金銭的コストのかかるコロナの診療を断る医療機関は変わらず多いことが予想される。「5類にすれば全医療機関がコロナの診療」は幻想に過ぎない”
  • 【識者の眼】「『国産』という言葉の魅力」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    No.5137 (2022年10月08日発行) P.59 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2022-09-26 最終更新日: 2022-09-26 実際には国内の製品もピンキリだし、海外の製品でも質の高いものも多い。このようなラベリングで判断してしまうのは、妥当な吟味と理性的判断を放棄している。 医薬品においても「国産」信仰が強い人は多い。しかし、医薬品もまた吟味すべきものであり、決して信仰の対象にしてはならない。 「国産」コロナワクチンの開発を期待された医療ベンチャー、アンジェスは今月、武漢型新型コロナワクチンの開発を断念したと発表した。報道によれば厚生労働省などから約75億円の補助金を得ていたそうだが、成果は得られなかった。 「国産」コロナ治療薬の開発も上手くいっていない。富士フイルムの「アビガンⓇ」も治療効果を示すことができず、日人ノーベル賞受賞者が

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    zu2 2022/09/27
  • 【識者の眼】「死亡の『原因』の考え方」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    No.5133 (2022年09月10日発行) P.58 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2022-08-29 最終更新日: 2022-08-29 僕は意見書を書くときは、「誠実に書きます」と必ず申し上げている。だから、依頼者の意向や期待に沿わない意見書を書く場合もある。たとえば、「これは医療ミスではないか」という疑念から意見書を求められたとき、「これは医療ミスが原因での死亡とは考えません」と意見することがある。多くの場合依頼人はその意見書に納得する。彼らが欲しいのは(多くの場合)、金銭ではなく誠実な対応や納得のいく説明なのである。もちろん、医療ミスが原因と考えればそう書く。僕が医療者寄りに事実を捻じ曲げたりしないのは同業者ならよく知っていることだ。 個別のケースの場合、死亡原因の追究は、臨床診断プロセスによく似ている。診療録やデータを丁寧に検討し、患者に起

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    zu2 2022/08/29
  • 【識者の眼】「日本のメディアに科学性を」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    3月30日のNHKのウェブニュース1)によると、新型コロナウイルス感染が広がった2020年度では、コロナがなかった場合と比較して、自殺数が増加していた。特に若い女性にその傾向が顕著だった。 こういう日の報道は貴重だが、不満がある。それは元論文へのリンクがないことだ。この場合もネットであれこれ検索して、ようやく著者たちが大学のホームページで発表した研究内容2)に行き着き、ここから元論文3)を探し当てることができた。 こういう医学系の研究発表が報道されたとき、もしそれが僕の興味を引くトピックであれば、僕は必ず元論文を参照することにしている。報道はしばしばミスリーディングだったり、針小棒大だったりするからだ。それは、特に日のメディアに共通する問題で、海外の(僕が読むことができる範囲で、だが)報道はもっと内容がしっかりしていることが多い。率直に申し上げて日の科学報道はかなりお粗末なことが多い

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    zu2 2022/04/01
    “こういう日本の報道は貴重だが、不満がある。それは元論文へのリンクがないことだ。この場合もネットであれこれ検索して、ようやく著者たちが大学のホームページで発表した研究内容2)に行き着き、ここから”
  • 【識者の眼】「時間を稼いで、どうなった?」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    【識者の眼】「時間を稼いで、どうなった?」岩田健太郎 No.5102 (2022年02月05日発行) P.58 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2022-01-26 最終更新日: 2022-01-26 結論を申せば、「稼いだ時間はほとんど無為に使われた」だ。この間、注力すべきは3回目のワクチン、ブースターだ、と申し上げてきたが、稿執筆時点で想定対象者の16%しか接種を受けていない(https://news.yahoo.co.jp/articles/c41094fdaed474f0659e1d9d8e5183b0e343f12a)。まったくうまくいかなかったのだ。「水際作戦」では積極姿勢を示し、「違い」を見せようとした岸田内閣。前回、「アルファもデルタもあっという間に国中に広がってしまった。オミクロンもそうならないことを祈っている」と書いたが、オミクロンもま

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    zu2 2022/01/26
  • 【識者の眼】「対面会議よ、さようなら」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    未だに会議、会合のときに「現地で対面で」と要請されることがある。役所関係が多い。 コロナ以前の時代には移動のために膨大な時間を犠牲にしていた。例えば、東京への往復は新幹線を使っても、飛行機を使っても、だいたい神戸の自宅から往復で7時間とかそれ以上かかる。これは膨大な時間のロスだ。コロナ以前から宿泊を要する出張は極力断ってきたが、もしそれでも宿泊が必要な場合は24時間以上のタイムロスになる。 もちろん、新幹線の中でもWi-Fiはあるし、仕事もできる。しかし、車内での仕事はオフィスや自宅での仕事よりも生産性は落ちる。机は小さいし、Wi-Fiは遅いし、いざというときに取り出せる書棚も傍らにはない。オフィスのコンピュータはデスクトップで2画面使っているからマルチタスクが容易だが、ノートブックパソコンではこのような作業は簡単ではない。ちょっと迷ったときに相談できる人もいない。日では車内で電話もしづ

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    zu2 2021/10/29
    “多くの「昭和な」人たちが忘れていることがある。それは、出張とはダブルな時間の損失だということだ。つまり、僕が移動で費やす時間は、そのまま家人が家事、育児をカバーしなければならない時間、ということだ”
  • 【識者の眼】「COVID-19に対するイベルメクチンの現時点のEBM」倉原 優|Web医事新報|日本医事新報社

    【識者の眼】「COVID-19に対するイベルメクチンの現時点のEBM」倉原 優 No.5080 (2021年09月04日発行) P.55 倉原 優 (国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科) 登録日: 2021-08-10 最終更新日: 2021-08-10 この1年、SNSで論争が繰り広げられているテーマの1つに「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するイベルメクチン」がある。先に書いておくが、2021年8月9日時点での結論としては、コクランレビューによれば「COVID-19の予防・治療に対する使用を支持しない」というのがユニバーサルコンセンサスである1)。 この一件で、医学生に「EBMとは何か」というテーマで1時間の講義ができるくらい、良い点・悪い点の縮図が観察された。 疥癬に対するイベルメクチンが有効であることは疑いようがないが、これがCOVID-19となると一からエビデ

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    zu2 2021/09/21
  • 【識者の眼】「デルタ株は空気感染するのか」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    デルタ株は空気感染だ、空気感染が主な感染経路だ、といった言葉がSNSなどで僕の耳に入ってくる。 しかし、これを裏付ける科学的な実証データが見つからない。 それも当然だ。デルタ株そのものが2020年10月にインドで初めて見つかったのだ。日など先進国で見つかり流行するようになったのもごく最近のことで、日では今年5月に初めての感染者が確認された(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210806/k10013183971000.html)。感染経路や毒性など、ウイルス学的、疫学的属性が明確になるにはまだしばらく時間がかかるだろう。 8月28日にThe Lancet Infectious Diseasesに発表された英国の疫学データでは、デルタ株の感染は英国由来のアルファ株に比べ、救急外来受診や入院のリスクが増すことが示唆された。重要な知見だ(Twohig KA

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    zu2 2021/08/30
  • 【識者の眼】「バブルとダイヤモンド・プリンセス」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    稿執筆時点、日は五輪の金メダルラッシュで大いに盛り上がっている。同時に、連日メディアが大きく報じた新型コロナウイルス感染症については沈黙された。 国内感染者も増加している今日このごろだが、もう一つ気になることがある。五輪関係者の感染だ。 既に155人の感染者が確認されている(https://www.asahi.com/articles/ASP7W3RGVP7WUTIL00N.html?iref=comtop_7_03)。ブラジルで行われたサッカー大会では179人の感染者が発生し、感染対策の不備が批判されたが、その数を追い抜いてしまいそうな勢いだ(https://www.thehindu.com/sport/football/copa-america-ends-with-179-confirmed-cases-of-covid-19/article35293923.ece)。 「安心、安

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    zu2 2021/07/28
    “水際作戦で入国した感染者を捕捉したのであれば、感染者数は悪い報告ではない。が、バブルが破綻しての感染であれば問題だ。両者を区別する必要がある”
  • 【識者の眼】「“バブル”の概念理解ができていない」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    【識者の眼】「“バブル”の概念理解ができていない」岩田健太郎 No.5071 (2021年07月03日発行) P.57 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2021-06-25 最終更新日: 2021-06-25 丸川珠代五輪相が、入国したウガンダ代表に発生した新型コロナ感染について「対応に問題なし」という認識を示した。「検疫で引っ掛かった方も、そのままバブルの中に入ったままの状態で、待機すべき場所に行っていただく」のだそうで、これには驚いた(https://news.yahoo.co.jp/articles/04fe92f6d95c4d4340d13765c3df1187f2548faf)。 一般的に日政治家の科学的リテラシーは低い。だから、丸川大臣が新型コロナについての知識理解が十分でなかったとしても驚くべきではない。が、このような記者会見では当然担当官

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    zu2 2021/06/27
    “失敗を失敗と認識できない。形式ではなく、概念(目的)で対策を論じられない。こういう体質のために1年以上この問題と取っ組み合っているのに学んでいない”
  • 【識者の眼】「医療崩壊というリアルなシナリオ」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    No.5046 (2021年01月09日発行) P.58 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授) 登録日: 2020-12-23 最終更新日: 2020-12-22 目の前の感染管理認定看護師が「医療崩壊だー」と嘆いている。もちろん、冗談を言っているのではない。 兵庫県では新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に充てられた病床がほぼ使いつくされている(稿執筆時点2020年12月22日)。いやいや、ダッシュボードを見るとまだ空床があるじゃないか(https://www.stopcovid19.jp/)、という意見は「机上の空論」というもので、例えば多くの「空床」は「ほとんど何もしなくてよい」軽症患者限定のベッドだったりする。そういう患者の多くは専用のホテルや自宅待機でも大丈夫だから病院に入院する必要はない。「医療」が必要な中等症、重症患者を診るベッドは逼迫しており、ほと

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    zu2 2020/12/23
    “「施設へのコロナ持ち込みを防げば大丈夫だ」という呑気な意見を耳にしたことがあるが、そんな便利な方法は残念ながら、ない。”
  • 【識者の眼】「ファクターXは実在しない」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社 登録日: 2020-08-27 最終更新日: 2020-08-27

    新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「第二波」が容赦なくやってきた。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は感染対策を緩めると、容赦なくその「緩いところ」を突いてくる。もちろん、そのことそのものは、大きな問題ではない。COVID-19は少数の感染者の場合、対策は難しくない。検査し、隔離し、濃厚接触者を突き止めて、そしてクラスターを制御するのである。 ところが、「第一波」ではできたこの基的な感染制御を日の政府は放棄してしまった。「若い人だけの感染症だから」「経済を回さねば」「重症者は出ていない」「医療は逼迫していない」という理由で、当然行うべき「感染者を減らす」という努力を怠ってしまったのだ。 若者の感染を看過していると、確実にその感染は高齢者などリスクグループに移行する。旅行を励行すれば、必ず感染は飛び火する。重症者が出ていないと嘯いていると、いずれは重症者や死者が出る。

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    zu2 2020/08/27
    “「第一波」の成功体験で思考停止に陥った日本は、とんでもない勘違いをしてしまったのだ" "コロナ対策がうまくいっている国は100%例外なく、感染者対策をしている。感染者を減らすことが、感染対策の肝なのだ”
  • 【識者の眼】「リモートワークはなぜ進まないのか─COVID-19対策には覚悟が必要」岩田健太郎|Web医事新報|日本医事新報社

    リモートワーク、在宅勤務が進まない。相変わらず満員電車が形成される。 「なぜなんでしょう」は、某新聞記者から受けた取材。Zoomのリモート取材だ。僕はオフィスにいて一人。相手もオフィスにいて、後ろを別の記者たちが闊歩している。 「なぜもなにも……あなた、今、新聞社にいるでしょう。リモート取材なら自宅にいたってできるはず。なぜ、出社されたんですか」 「いや……言われてみれば」 リモートワークができないのは……いや、できないのではない。やらないのだ。ほとんどの問題は「できない問題」ではなく「やらない問題」であり、「やりたくない問題」なのである。要するに「仕事は職場に集まってやりたい」という欲望だけが、そうさせるのである。理性を欲望が飲み込んでしまっているのだ。 僕は「できない理由」を連呼する連中を信用しない。彼らは心では「できない」のではなく「やりたくない」のだ。現状維持の重力に魂を奪われた

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    zu2 2020/07/28
    “要するに「仕事は職場に集まってやりたい」という欲望だけが、そうさせるのである。理性を欲望が飲み込んでしまっているのだ”
  • 【緊急寄稿】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する漢方の役割(渡辺賢治ほか)|Web医事新報|日本医事新報社

    【緊急寄稿】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する漢方の役割(渡辺賢治ほか) No.5008 (2020年04月18日発行) P.44 渡辺賢治 (横浜薬科大学特別招聘教授) 金成俊 (横浜薬科大学教授) 柴山周乃 (第一薬科大学教授) 劉建平 (北京中医薬大学教授) 賈立群 (中日友好病院腫瘍内科主任) 金容奭 (慶熙大学教授) 顔宏融 (中国医薬大学中医学院副院長) 登録日: 2020-04-13 最終更新日: 2020-04-13 1.    はじめに 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は,中国・武漢でオーバーシュートした時点では,グローバルに感染拡大するとは誰も予想していなかった。わが国においては,武漢からの帰国者,ダイアモンド・プリンセス号における初期の感染フェーズから一気に広がることはなかったが,最近になって,オーバーシュートの危険性に警鐘が鳴らされてい

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    zu2 2020/06/02
  • ■NEWS 「アビガン」早期承認の動きを牽制―日医有識者会議が緊急提言|Web医事新報|日本医事新報社

    ■NEWS 「アビガン」早期承認の動きを牽制―日医有識者会議が緊急提言 日医師会の「COVID-19有識者会議」(座長:永井良三自治医大学長)は5月18日、安倍首相が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬として早期の薬事承認を目指す意向を示している「アビガン」(一般名:ファビピラビル)について、拙速に特例的な承認を行うべきではないとする「緊急提言」を公表した。 新型インフルエンザ治療薬「アビガン」(提供:富士フイルム富山化学) 緊急提言は、COVID-19治療薬開発に対する有識者会議の意見として17日付でまとめられたもの。「有効性が科学的に証明されていない既存薬(=他の疾患を適応症として既に承認されている薬剤)はあくまで候補薬にすぎない」「エビデンスが十分でない候補薬、特に既存薬については拙速に特例的な承認を行うことなく、十分な科学的エビデンスが得られるまで、臨床試験や適応外

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    zu2 2020/05/27
  • ■NEWS 「日本の死亡者数はアジアでワースト2」─新型コロナ対策に慶大・菅谷氏が警鐘|Web医事新報|日本医事新報社

    ■NEWS 「日の死亡者数はアジアでワースト2」─新型コロナ対策に慶大・菅谷氏が警鐘 感染症を専門とする慶大医学部客員教授の菅谷憲夫氏(WHO重症インフルエンザガイドライン委員)が5月20日、日医事新報に緊急寄稿、新型コロナウイルスによる死亡者数を人口10万人当たりで換算すると「日の死亡者数はアジアでワースト2」とし、欧米に比べて死亡者数が少ないから日の新型コロナウイルス対策は優れているといった論調に警鐘を鳴らした。 菅谷憲夫氏 菅谷氏は、5月16日時点の米ジョンズ・ホプキンス大システム科学工学センター(CSSE)のデータを示しながら、人口10万人当たり死亡者数で比較すると、アジア諸国の中で日(0.56人)はフィリピン(0.77人)に次いで2番目に多く、「日の対策が優れていたとは言い難い」と強調。 「注目されるのは、医療崩壊した武漢など、SARS-CoV-2(=新型コロナウイル

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    zu2 2020/05/27
  • [緊急寄稿]日本の新型コロナ対策は成功したと言えるのか─日本の死亡者数はアジアで2番目に多い(菅谷憲夫)|Web医事新報|日本医事新報社

    [緊急寄稿]日の新型コロナ対策は成功したと言えるのか─日の死亡者数はアジアで2番目に多い(菅谷憲夫) No.5014 (2020年05月30日発行) P.30 菅谷憲夫 (慶應義塾大学医学部客員教授,WHO重症インフルエンザガイドライン委員) 登録日: 2020-05-20 最終更新日: 2020-05-20 1.    SARS-Coronavirus-2(SARS-CoV-2)の日の流行 世界保健機関(WHO)は,年3月11日に新型コロナウイルス〔SARS-Coronavirus-2(SARS-CoV-2)〕のパンデミックを宣言し,日国内でも,2020年3月から流行が格化した。4月7日に,東京,神奈川,千葉など7都府県に緊急事態宣言が出て,4月16日には,宣言が全国に拡大された。5月に入り,日の流行も終息傾向が見られるようになった。Social Distancingや休校

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    zu2 2020/05/27