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ブックマーク / arabic.kharuuf.net (8)

  • 鶴巻育子「THE BUS」と本当の夢

    鶴巻育子の「THE BUS」という展示がとても良かったので簡単にメモしておく。 延々とハワイでバスから見える風景を撮ったシリーズで、合計15回ほど通ったという(このシリーズのためだけではないだろうけれど)。汚れた窓の傷が絶妙に機能していて、敢えて古いバスを選んで乗り、良い感じに傷のある窓際に陣取ったそうだ。 人物もあるけれど風景だけのものもある。普段は風景をあまり撮らないとのことで、最初は風景だけを撮っていたのだけれど、途中から人物も入れたという。まあ、人物の入っている方が見ている側としては見やすい。 このシリーズが良いのは、風景を撮っているようでハワイ自体には興味がないことだ。意図的に窓にフォーカスが行っているものも多い。 鶴巻自身、ハワイはあまり好きではないという。好きではないハワイを汚れた窓ガラス越しに写す。撮影者とハワイの間に一枚フィルターが入り、距離ができる。かといって「お客さん

    鶴巻育子「THE BUS」と本当の夢
    zucche67
    zucche67 2018/08/21
  • 「選挙に行こう」キャンペーンの不気味とアルゴリズム翼賛

    「選挙に行こう」キャンペーンというものが実に胡散臭いです。 最近は投票に出かけると一杯無料、みたいなサービスも出ているようで、国家の作為というより、どこかオリンピック的というか、「人民の自主参加」による投票運動、というポストモダン的な状況が出来上がっているようにも見えます。 選挙に行くのは良いことではないか、多くの人々の政治意識を高めて民主主義をより良いものにすることの何が間違っているのか、等と言われるかもしれません。確かに、今わたしたちの暮らしている社会状況の中で、選挙に行くこと自体は、人のものを盗んだりいじめたりするような種類の「悪いこと」ではありません。老いた親の肩を揉む程度には、ぼんやりと「良いこと」とされているものです。だからこそ、このキャンペーンは不気味なのです。 表立って異を唱えにくいことを、ただ肯定に肯定を重ねるが如く繰り返す。この気持ち悪さをわかりやすく表現するなら、

    「選挙に行こう」キャンペーンの不気味とアルゴリズム翼賛
  • 「最高のゴール」エジプトのアーンミーヤ本より

    以前に紹介したعمر طاهرアムル・ターヘルكابتين مصرキャプテン・マスル(エジプト)1というの中から、もう一つ面白い一節を翻訳して載せておきます。 ちなみにこのキャプテン・マスルというはフスハーとアーンミーヤが混ざった文章で書かれているのですが、非常に平易な口語表現が多く、かつ内容がお気楽キャッチーで外国人が読んでも面白いところが多く、エジプトの口語アラビア語を学んでいる人にはとてもお薦めできます。わたしはこの手の軽い内容のアーンミーヤが好きで、色々と読んではいるのですが、その中でもかなり読みやすく、学習者にピッタリです。わたし自身のアラビア語力も相当怪しいものなので、こうやって勉強している訳です。ちなみに、というとこういうアホなものばかり読んでいるので、俗語は覚えても格調高い古典的フスハーなどは全然分かりません! こういうを読んでいると、当然ながらフスハーの辞書には

    「最高のゴール」エジプトのアーンミーヤ本より
    zucche67
    zucche67 2015/06/03
    フットボールのあるこの惑星に生まれたことを感謝します
  • 因果応報と「信じる」こと、割りと真面目なアホが一番幸せ

    人のある行い(大抵はネガティヴな行為)について、「そうした行いをするなら、他人が同じことをあなたに行っても文句は言えない」と言う人がいます。例えば、約束をすぐ破る人がいたとして、「そんなに約束を守らないようなら、他人があなたの約束を破っても文句は言えない」といった具合です。 しかしこれはよく考えると少し奇妙な話で、泥棒だって自分のものを盗まれたら悔しいでしょう。いくら悪いことをしていても、他人から同じ悪いことをされて何も感じない、ということはないでしょうし、文句の一つくらい言うでしょう。それはそれ、これはこれです。 当たり前ですが、悪い行いをしたからといって悪い行いが必ず返ってくる訳ではないし、良い行いをしても良い行いが返ってくるとは限りません。 もちろん、実際上は、結果的に「因果応報」的な現象がある程度成り立つことはあるでしょう。特に狭いコミュニティなどでは、良くも悪くも評判がすぐ共有さ

    因果応報と「信じる」こと、割りと真面目なアホが一番幸せ
    zucche67
    zucche67 2015/01/30
    memo
  • 大人が子供にするバカげた質問@エジプト

    最近、كابتين مصر(キャプテン・エジプト)という、エジプトのおふざけを少し読んだのですが、フスハーとアーンミーヤの混ざる軽妙なで、平易でかつ機知に富んでいてなかなか面白いです。特段値打ちがあるではありませんが、作者はなかなか観察眼が鋭くセンスがあります。試しに極短い一節を訳して載せておきます。ほとんどは洋の東西を問わず通じるネタかと思います。 ### 思春期に達することで良いことは、椅子より小さいような子供に向けて大人たちがするバカげた質問からオサラバできることだ。 大人の質問は僕の想像を打ち砕き、気分をぶち壊した。わたしは、意味のある質問、つまり頭を使って、役に立つ新しい考え方とか面白い考え方への扉となるものを求めていたのだ。子供は、大人の世界へ近づくために、チャンスとなるような賢い質問を求めているのだ。 しかし面倒を厭うように、大人たちはバカげた質問にこだわり続ける。 1

    大人が子供にするバカげた質問@エジプト
    zucche67
    zucche67 2015/01/30
    ムスリム社会だって、困った大人と生意気な子供やその他諸々の人たちが混在する、ごく普通の世の中なのだ。
  • 書くということは、書くというその行為によってこちらも変容を被るということだ

    書くということは、書くというその行為によってこちらも変容を被るということだ。 「まだ書かれていない自分の中の考え」を「言葉にして表現する」というようなものでは全然ない。 そんなニュートラルなものはない。 書いてしまうことによって、書きながら書いてる人間がどんどん変わっていく。 殴り合いのようなもので、相手だってサンドバックじゃないんだから、動くし殴り返してくるし、それに応じてこちらも変化していく。それが自然というものだと思う。 何が言いたいかというと、だから、「自分が書く」ということによって悪い影響を受けたくない、ということだ。 悪い影響を受けるような書き方というのは、沢山ある。 自分の中の黒いものを黒いままに書きなぐってしまう、というのは、しばしばやりたくなるものかと思うけれど(わたしはある)、そういうことをすると、自分が悪い影響を受ける。 これは損だ。 だからやりたくない。 書いた結果

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    zucche67
    zucche67 2014/05/27
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  • 死んだら死んだでそれはそれでいい、と思えなければ、自由になどなれるわけがない

    死んだら死んだでそれはそれでいい、と思えなければ、自由になどなれるわけがない。 どの道必ず死ぬのだし、だから人間は自由なのだ。 死ぬより死なない方が良いとして、より安全そうな道と危険そうな道があれば、安全そうな道を選ぶのは道理だ。しかしそういう選択を抽象化し、最果てに究極の安全を求めると不自由になる。 選ぶというのはパッと選ぶもので、選んだらオサラバ、何一つ後につながらないものだと思わなければいけない。 財=善(good)にしても同じことで、今日失うか、明日失うか、最後までもつけれどこの世と別れる時に全部置いていくことになるか、という違いに過ぎない。 それはもちろん、誰でも知っているのだけれど、オサラバということが分かりきっていない。 なぜなら、それは分からないものだからだ。 不可能なものだからだ。 分からないことは空白にしておく。それではダメだ。分かることだけを考えて、「よりマシ」な方を

    死んだら死んだでそれはそれでいい、と思えなければ、自由になどなれるわけがない
    zucche67
    zucche67 2012/11/06
    死んだら死んだでそれはそれでいい、と思えなければ、自由になどなれるわけがない
  • 羊は迷うのか

    羊とは縁が深いですが、「迷える子羊」というのは、キリスト教文脈でよく使われるイメージです。 とりわけ、99匹の羊のお話が好きです。これはマタイとルカの福音書にあるもので、新共同訳だとこうなっています。 18:10 「これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい。言っておくが、彼らの天使たちは天でいつもわたしの天の父の御顔を仰いでいるのである。 18:11:<底に節が欠けている個所の異による訳文>人の子は、失われたものを救うために来た。 18:12 あなたがたはどう思うか。ある人が羊を百匹持っていて、その一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、迷い出た一匹を捜しに行かないだろうか。 18:13 はっきり言っておくが、もし、それを見つけたら、迷わずにいた九十九匹より、その一匹のことを喜ぶだろう。 18:14 そのように、これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなた

    羊は迷うのか
    zucche67
    zucche67 2012/06/04
    羊は迷うのか
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