フランス映画ならではのスタイリッシュで過激、そして幻惑的なサスペンス「デーモンラヴァー」が12日から公開される。監督は鬼才、オリビエ・アサイヤス。IT企業を舞台に「バーチャルリアリティ(仮想現実)の中を浮遊するような感覚を再現したかった」と語るが、なるほど現実とネットの世界が交錯する作品世界に、観客はやがて自分の居場所を見失ってしまうだろう。パリ、メキシコ、東京で撮影。多彩な役者が顔をそろえるが、大森南朋もそのひとり。海外作品初出演となた大森に話を聞いた。 初の海外作品 演じるのは、日本アニメ社という日本企業の社長。世界屈指の3Dグラフィックス技術に目をつけた仏企業ヴォルフ・グループから買収をもちかけられる…。 たとえば、商品やアニメ業界の実情について説明する場面は、自分と商談相手、そして通訳の3人での芝居になるわけだが、通訳に話す芝居は、言葉に感情を乗せられない。もどかしかったと振り返る