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ブックマーク / brainscience.blog92.fc2.com (12)

  • 驚異のサプリ:生命の理解、そして「理解」の理解。

    GABAって当に効果あるの? なんてことが、チョコレートをべながら話題になることがありますが。 今日見たサプリはGABAのレベルをとうに超えていました。 内容物は DNA。 ・・・。 気を取り直して成分表示を見てみる。 『DNA 330mg RNA 180mg (1日当たり)』 ・・・。 何なんだ、DNAって。 DNAって栄養源だったっけ??? 謳い文句は 『若さと健康のエネルギー源』 いや、ウソをつけと。 DNAがエネルギー源なわけなかろう。 それとも、実はアデニンとチミンだけでできたDNAで、 アデニンをATPに変換する酵素が含まれていたりするのか。 DNAなら何でもいいっていうのなら、何かべてりゃ大量のDNA自動的に摂取できるのでは。 ご丁寧にRNAまで成分表示されてるし。 それともあれか、病原体のRNAをRNAiしてくれるとか。 ・・・いや、どう考えても一瞬で分解されそう。

    zxcvdayo
    zxcvdayo 2007/08/11
    こ れ は ひ ど い
  • 【記事】参議院選挙結果の、バイオ業界への影響

    昨日のBTJジャーナルより。 参議院選挙で与党が大敗したことによる、ライフサイエンスへの影響を論じており、なかなか興味深く読めました。 私は今回の投票にあたり、自分の業の政策に関しては全く無視していたことに今更ながら気づきました。 記事の要点は以下の通り; ・バイオ関連企業の株価変動は正味でゼロであり、株価からは今後の動向が読めない ・与党のバイオ関連議員が多く落選。 バイオ産業に詳しく、振興にも努めた藤井基之議員の落選が痛い。 ・日医師会に関連した議員も落選している。 医師会は混合医療に反対しており、バイオの発展のためには混合医療が必要であることを考えると、この影響はプラスかマイナスか不明。 ・安倍政権が倒れたら、「イノベーション」という言葉自体がタブーになりかねない。 ・首相の所信表明演説で、医薬品産業を取り上げた首相は安倍首相が史上初。 実際、医薬品医療器機総合機構の定員を3年で

  • 共感覚における「色」と「文字」の関連付けは双方的:生命の理解、そして「理解」の理解。

    共感覚における「色」と「文字」の関連付けは双方的 B.Meier, N.Rothen When conditioned responses “fire back”:Bidirecitonal cross-activation create s learning opportunities in synesthesia Neuroscience 147, pp569-, 2007 共感覚に関する以前のエントリーで、 「Tの文字が赤色に見える人は、赤色を見るとTが見えるのだろうか?」 という疑問を書きました。 上の論文は、この疑問に対する答えです。 「自然状態では”文字→色”の一方向でしか想起されないが 双方向に “文字⇔色” が想起されることもありうる」 また、文字と色だけでなく、他の共感覚でも双方向に関連されうるだろう、ということも示唆しています。 fMRIではなく、皮膚コンダクタンスを用

  • 「たくさん遺伝子」はシナプスを変化させる:生命の理解、そして「理解」の理解。

    「たくさん遺伝子」はシナプスを変化させる Takusan: A large gene family that regulates synaptic activity Shichun Tu et al, Neuron 55, 5 Jul 2007 【要旨】 ・著者らが「α―たくさん」と名づけた遺伝子ファミリーの解説である。 ・NMDARのサブユニットであるNR2Aが欠損したマウスでは、このファミリーの発現が増加していた。 ・46種類のα―たくさんバリアントのcDNAをクローニングしてみたところ、ほとんど全てが約130アミノ酸長で、DUF622ドメインを含んでいた。 DUF6622ドメインの機能は未だに不明である。 ・一つの神経細胞は多種類のα―たくさんバリアントを発現していることもわかった。 ・海馬の神経細胞でα1とα2を強制発現させてみたところ、どちらかがPSD-95と結合していることがわ

  • 【論文】音痴の人は空間処理能力も低い:生命の理解、そして「理解」の理解。

    音痴の人は空間処理能力にも問題アリ Petr Janata The highs and lows of being tone deaf Nature Neuroscience 10, Jul 2007 Nature Neuroscience とNeuronに報告された成果をまとめたレビューです。 音痴の人は空間処理能力にも欠陥があるのではないか、ということを報告しています。 (脱線しますが、「音痴」も「痴呆」同様、差別用語として今後は排斥されそうな予感がします。「音痴」を使えないとなると、「音認知症」とか「音程認識障害」とかいう名前になるのでしょうか。こちらのほうがいかにも「病名」っぽくて問題があるようにも思いますが・・・) たとえば、音の高低が下がったか上がったかを検知するのが苦手な人は、 立体図形を頭の中で回転させるテストも苦手である、というようなことを調べています。 さらに、この「図

  • 寒いと痛みが増すの機構にはNav1.8が関与

    寒いと痛覚が増すのは電位依存性Naチャネルが活性化するから Zimmermann et al, Sensory neuron sodium channel Nav1.8 is essential for pain at low temperatures nature 447, 14 Jun 2007 こういう論文、大好きです。 「そうそう、これが知りたかった!」と言いたくなるような、 日常の疑問に生化学レベルで答えを出してくれる論文。 肌が冷気にさらされていると、何かが肌に衝突した時、異様な痛みを覚えることがあります。 小学生のとき、なぜか縄跳びは冬の体育科目だったわけですが、 たまに失敗して手の甲や頬に縄が当たると非常に痛かったのをよく覚えています。 明らかに、暖かい環境で失敗するよりも痛いんですよ。 この現象はとても不思議でした。 当時考えたのは、 ・寒さで縄が硬くなっているからではな

  • 【論文】共感覚者は脳の領域間の神経結合が過剰:生命の理解、そして「理解」の理解。

    共感覚は脳の領域間の過剰な神経ネットワークが原因 Romke Rouw et al, Increased structural connectivity in grapheme-color synesthesia Nature Neuroscience 10, 28 May 2007 特定の文字が特定の色に見えたりする"共感覚"の機構がわかってきたようです。 今週のThe Economist にも掲載されています。 相変わらず早い・・・ しかも画像が原論文より綺麗だし。(修正・加工してあるからですが) なぜか論では「文字と色」の関係のみが強調されていますが、 共感覚は様々なパターンがあるわけでして。 文字と音が対応していたり。 「at」という文字を見るだけで水がコップから溢れる情景が浮かんだり。 (あ、そういえばこれらの「逆」はどうなんだろう? Tという文字が赤に見える人は、赤色を見てT

    zxcvdayo
    zxcvdayo 2007/05/28
    へぇー
  • 地雷を探知する酵母:生命の理解、そして「理解」の理解。

    酵母を地雷探知機に利用できるようになったらしいです。 Radhika et al, Chemical sensing of DNT by engineered olfactory yeast strain. Nature Chemical Biology, May 7 2007 酵母に、DNTを探知するとGFPが発現して光るようにした、とのこと。 (DNT:ジニトルトルエン。TNTよりしょぼい爆薬。TNTだと敵が死んでしまうが、DNTだと「死なずに重傷」になるため、敵の人員・医薬品などを枯渇させるのに効果的、という戦略が込められている) 埋めるのには500円、 取り除くのには5万円かかると言われる地雷。 これで、世界に埋まる7000万個の地雷除去も楽になるかも、ということでした。 開発したのはアメリカのテンプル大学。 「やっぱ頭いいな~」と思いつつ、同時に 「でもこの7000万個の中の多く

  • 脳の解剖学的な男女差:生命の理解、そして「理解」の理解。

    男女の脳にはどのような差があるか? 面白い点ではありますが、脳がどう機能しているのか判明していない段階で論じても あまり意味がないように思ってしまい、あまり真面目に論文を読んだことがありませんでした。 しかし、これまで熱心に論文を読まなかったおかげで逆に誤解を信じてしまっていました。 「女性の方が脳梁が大きい」というもの。 1982年のScienceの論文なのですが、追試ができるような代物ではなかったようです。 (→c.f. Shuzoさんのブログ) 脳梁は年齢によって変化するのに年齢をコントロールしていなかったり サンプル数が少なすぎたりと、様々な問題があったようです。 この論文を引用して、 「だから女性の方が左右の脳の情報交換量が多くて、連想が得意&空間認知が不得意」 などと論じているテキトーなもありましたけど。 少し調べてみたら、男女の脳の解剖学的な差を論じているものには次のような

  • 【論文】脳の初期状態のBOLDシグナルはサルにも見られる

    サルの無意識状態でのBOLDシグナルはヒトの初期系と同じ振る舞いを見せる Vincent et al, Intrinsic functional architecture in the anaesthetized monkey brain. Nature 447,3 May 2007, pp83- 脳のエネルギー消費の大部分は、意識に上らない活動に使われていることに注目した論文。 かなりインパクトがあったらしく、表紙を飾っている上に nature podcast のテーマにもなっている。 脳は何らかの行動をしたり外界から刺激を受けたりしなくても特定の活動をしていることがわかっている。 BOLDシグナルが、自発的に一定のパターンを示すのがその一例。 ヒトではBOLDシグナルが自発的に変動しており、安静状態でも持続的に生じている。 (安静状態であって無意識状態ではない) 今回著者らは、イソフル

  • 【記事】モーツァルトに頭を良くする効果はなかった:生命の理解、そして「理解」の理解。

    「モーツァルトの音楽に知能を高める効果はない」 ドイツ政府が出した結論らしいです。 ( nature, 13 Apr 2007, doi:10.1038/news070409-13) なぜにドイツ政府?? と思いますが、これには納得できる理由がありました。 近年、「音楽と知能の関係を調べる研究への科研費を出してくれ」という政府への申請が大幅に増加しているかららしいです。 (生誕250周年記念の影響かな?) 申請があっても、政府はその研究に意味があるのかどうかわからない。 というわけで、とりあえず政府が独自の調査会で、 音楽と知能に関係があるのかどうかだけ調べたという経緯のようです。 当初からモーツァルト効果はマユツバものだったので特に驚きはしませんが、 「この効果を認めるとたくさんの申請書を読まねばならん(しかも科研費がかさむ)」 という政府の立場からすると、ある意味で conflict

  • 生命の理解、そして「理解」の理解。

    社会人になって初めてのエントリー。 もともと研究生活のスパイスにするためのブログだったので社会人になってから更新する予定はなかったのですが、 科学界とは離れた「外野」にいることで思うことも出てきたので備忘録としてエントリーすることにしました。 今回の話題は以下の2点。 1.世間はポスドク問題に関心などない 2.ブラック企業はブラック研究室より格段にマシ 1.世間はポスドク問題に関心などない ポスドク問題というより科学全般に関心がないので当然ではあるのですが。 実際に社会に出てみると、科学のことを雑談のテーマにすることさえ憚れるほどの心理障壁に閉口します。 最近であれば「はやぶさ」がその好例でしょうか。 ネット上であれだけ話題になっていても世間の関心など高が知れていて、「はやぶさ」の名前さえ知らない人が珍しくありませんでした。 日経新聞の第1面に堂々と写真付きで載っていても尚、その日の夕方の

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