オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(53)側が10日、東京地裁に再審を請求したことがわかった。 教団による事件では5人の死刑が確定しているが、再審請求が確認されたのは元教団幹部・岡崎(宮前に改姓)一明死刑囚(48)に次いで2人目。法務省は再審請求中の死刑囚について、執行を避ける運用をしており、今回の再審請求で、松本死刑囚の執行時期に影響が出る可能性がある。 関係者によると、再審請求に当たる弁護団は、地下鉄サリン事件などで殺人罪などに問われ、1、2審で死刑判決を受けた元幹部・遠藤誠一被告(48)(上告中)の法廷供述などを新証拠としているとみられる。 遠藤被告は2006年3月、故村井秀夫元幹部が松本死刑囚の意思に反してサリンをまかせたと思っているなどと語った。 松本死刑囚は04年2月、東京地裁で死刑を言い渡された。期限内に控訴趣意書を提出せず、東京高裁が06年3月、控訴を棄却。