大接近して見えた月と金星。左は東京タワー=16日午後7時31分、東京都港区浜松町種子島宇宙センターで見えた金星(左上方)と月。右はN1ロケットの模型=16日午後7時49分、長沢幹城撮影 宵の明星としてここ数週間、西の空で輝きを増している金星が、月齢2の細い月に接近して見える天文ショーが16日夕、全国各地で見られた。18日早朝には金星探査機「あかつき」が打ち上げられる予定で、昨夏に観測を終えた月探査機「かぐや」から「あかつき」へのバトンタッチを象徴するイベントになった。 国立天文台などによると、金星は7月ごろまで夕方の西の空に見つけやすくなっている。見かけ上、月と毎月のように近づいているが、この日は大接近で、東南アジアでは金星が月に隠れる「金星食」になった。 一方、宇宙航空研究開発機構によると、「あかつき」を打ち上げるH2Aロケットはこの日、17日早朝からの機体移動を前に点検が行われた