航空機部品を製造する日本航空電子工業は4日、防衛省から請け負った修理作業の従事時間を水増しし、費用を過大計上していたと発表した。防衛省は同日、日本航空電子を来年7月3日まで9カ月間の指名停止処分とした。 防衛省によると、これまでの調査では、平成22年度、23年度に契約した5件で水増し請求が判明。航空自衛隊のF2戦闘機の部品修理などで、防衛省は計約1億6500万円を支払ったが、うち約1600万円が水増し分だった。防衛省は5件のほかにも水増し請求があったとみて、さらに調査を進める。 日本航空電子によると、担当者が想定よりも時間のかかった仕事の従事時間を、早く終わってしまった別の仕事に付け替えていた。契約よりも従事時間が短い仕事は、防衛省から契約金額を下げられる可能性があったためとみられる。