「ピーク時を避けて、閑散時に移動を」と促す交通局の広告。モチーフは富士山?(ピカデリーサーカス駅で、筆者撮影) 電車の混雑問題は何も日本だけの話ではない。19世紀に世界初の地下鉄が走ったロンドンもしかり。古い鉄道インフラを生かしながら、あの手この手で混雑解消を図っている。 ロンドンの地下鉄には、行き先別の運賃表がない 混雑解消の秘訣を紹介する前に、ロンドンの鉄道運賃システムについて簡単に説明しておこう。 市内を走っている鉄道は、大きく分けて地下鉄などを運営する「ロンドン交通局」と、旧国鉄の運営を引き継いだ「ナショナルレール」のどちらかに属する。これらの鉄道はひとつの運賃システムにまとめられており、相互に乗り継いでも「通し運賃」が適用される(高速鉄道の「サウスイースタンハイスピード」と、「ヒースローエクスプレス」、テムズ川のロープウェーである「エミレーツエアライン」を除く)。 運賃設定の計算
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