三が日は正月の内なのでそんな趣向の雑談。昨日近所の和菓子屋が開いたので初釜用にと花びら餅(花弁餅・葩餅)を買った。おりしも客があり、話のタネにとも思い、煎茶に添えて出す。初釜用にはまた買ってこなくてはな。 東京に戻って三度目の正月。なにが嬉しいかといって花びら餅のような和菓子が食べられることだ。長く暮らした沖縄にも、ちんすこうくらいしか知られていないが琉球菓子とでも呼べるよいものがある。が、やはりそこはナイチャーということなのか、私は和菓子が恋しい。 花びら餅は、花びらに見立てた薄円形の餅(求肥が多い)に、白味噌餡とほの紅く染めた餡にさらに蜜漬けの牛蒡を挟み二つ折りにしたものだ。牛蒡は半円をはみ出る。紅が透くところが美しい。 宮中の焼き餅が起源であるかのように言われている。そのせいか御焼餅(おやきかちん)とも呼ばれるようだ。明治以前の花びら餅については、エッセイストにしてお師匠さんとなった