今日の「聴き比べ」は岡林信康大先生の『月の夜汽車』です。 1971年の『第3回 全日本フォークジャンボリー』に出演後、表舞台から完全に姿を消した岡林先生。京都の山奥で農村生活を送り、1973年に松本隆さんのプロデュースでアルバム『金色のライオン』を発表しカムバックしました。続けて『誰ぞこの子に愛の手を』を発表。この頃の作風はそれまでのはっぴいえんどをバックにしたロックサウンドよりはややフォークロック・カントリーロック調、ウエストコースト・ロックのようなサウンドになり、歌詞もやや内省的になっていました。 そして1975年に驚くなかれ演歌のアルバムを発表したのです。これは当時流行っていた西川峰子の『あなたにあげる』に感動し、演歌的な曲を作り始めました。出来上がった曲をイラストレーターの黒田征太郎に送っていましたが、回りまわって美空ひばり様の耳に触れ、気に入られ『月の夜汽車』と『風の流れに』が
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