前回は映画鑑賞者人口全体の規模を見た。今回は、映画に頻繁に行く「上顧客」はどのぐらいいるのだろうか?について考える。まずは過去1年間に、映画を1本以上見たと答えた人が何本見たのかの市場調査をもとに、観賞本数別のシェアとそのセグメント別の合計観賞回数のシェアについて分析した。 資料:GEM Partners実施調査より(2009年8月31日実施) 拡大画像表示 上記のとおり、年間1本から2本のライト層、年間3本から5本のミドル層はそれぞれ47%、32%で市場の8割程度。年間6本から11本のヘビーミドル層が13%強、年間12本以上25本まで見るヘビー層が7%、年間26本以上見る超ヘビー層は2%。つまり、この年間12本以上のヘビー層と超ヘビー層で約10%である。 この約10%の層は、ほかならぬ映画が好きな層であり、「好きな原作の映画化だから」とか「はやっているから」というだけで映画を見ているわけ