規模に関する収穫逓減の間違い 「規模に関する収穫逓減」が間違いであることは、1920年代のイギリスではじめて明らかにされました。それ以来現在に至るまで、米国や日本で行われた企業調査によって同じことが再三確認されてきました。 その前に「規模に関する収穫逓減」とは何かを説明します。 もの(財・サービス)を生産(産出)するとき、ものの投入が必要となることは言うまでもありません。また労働力の投入も必要となります。もちろん、これらの投入には費用がかかります。そして普通は産出量の増加とともに費用も増加します。この費用はどのように増加するのでしょうか? まず産出するには、産出量がゼロでも必要な固定費が必要となります。ここでは簡単のため機械・設備(資本装備)の費用と考えておきます。次に産出量に比例的に増えてゆく費用、すなわち原材料費・燃料費や人件費(賃金コスト)があります。 ここで重要となるのは、産出量が