◇「倒れたら寝ればいい」 「寝ている時間は人生の無駄。一睡もしなかったら全部自分の人生です。人生70年生きるとして、最初10年は子どもだから正味は60年。そのうち1日8時間寝たら20年間も意識がないんですよ。働いたり風呂入ったりメシ食ったりする時間もあるから、70年の人生で自分が本当に使える時間は10年しかない。だから俺は4時間しか寝ないと決めたんです。そうすると10年戻ってくる」 今でも朝3時に寝て7時に起きる生活が基本だが、3日間ぐらい寝ないこともしばしばだ。 健康のことを考えて睡眠を取るという発想もない。「疲れて体を壊すようなら、そこまでの人生。つらいと思ったらダメなんです。そのうち倒れますから、倒れたら寝ればいい」 人の何倍も努力する上山氏を、上司の都留美都雄教授(当時)は高く評価した。日本人で初めて米国の脳外科専門医になった大人物だが、教授には子どもがいないこともあって、上山氏を