街の本屋が危ない。ネット社会の広がりと長引く不況を背景に本を購入するマインドが縮小。調査会社の調べでは、1日に1店の割合で消えているという。待ち合わせや暇つぶしにも貴重だった巷(ちまた)の空間が虫の息だ。 東京・新宿の大型書店「ジュンク堂新宿店」が3月に閉店した。 「入居していた『新宿三越アルコット店』が閉店したことに伴ったものですが、ジュンク堂はテナントとして残ろうと(オーナー側と)交渉していました。でも、(賃料など)諸条件が折り合わなかったようです」(流通アナリスト) 長引く不況で大手書店でさえ再編、撤退を強いられるなか、体力のない街の本屋は言わずもがな。業界の環境はかなり厳しい。 書店調査会社のアルメディア(東京都豊島区)の調査によると、全国の書店数は5月1日現在、1万4696店。昨年同月の1万5061店から365店が減った。1日あたり1店が閉店した計算になる。 都道府県単