21日、仏南部トゥールーズで開かれたデモで、「テロリストはイスラム教徒ではない」と書かれたプラカードを掲げる男性(AFP時事) 【パリ=本間圭一】イスラム過激派によるパリ同時テロが起きたフランスで、イスラム教徒への暴力や嫌がらせが増えている。 実行犯の多くが仏国籍だったことなどを踏まえ、風当たりが強まっているのだ。オランド政権は、国民の分断や、欧州とイスラムの「文明の対立」が深まらないよう警戒している。 南部マルセイユの地下鉄駅の出口で17日、頭を覆うスカーフ「ヘジャブ」を着たイスラム教徒の女性が、若い男に殴られ、軽傷を負う事件があった。イスラム団体「イスラム教フランス会議」によると、13日のテロ発生から19日までに、イスラム教徒への暴力や嫌がらせは、これを含めて24件発生した。 パリ北部で暮らすイスラム教徒のサワ・ブバクさん(38)は「イスラム教徒が嫌いなフランス人もいる。なるべく外に出