【ワシントン白戸圭一】訪米中のネタニヤフ・イスラエル首相は20日、オバマ米大統領とホワイトハウスで会談した。大統領が前日の中東政策演説で示した第3次中東戦争(1967年)直前の境界線を前提にしたパレスチナとの交渉再開を求めたのに対し、ネタニヤフ首相は「67年の境界線に戻ることはできない」と述べ、大統領提案を明確に拒否した。 ネタニヤフ首相は会談後、報道陣に「67年の境界線では(イスラエルの)安全を保てない」と明言。67年の同戦争で占領したヨルダン川西岸地区に多数のユダヤ人入植者が居住している現実が「考慮されていない」と大統領の提案に反発し、ヨルダン川西岸地区東部のヨルダンとの境界付近に軍を展開し続ける考えを強調した。 首相はまた、パレスチナの穏健派組織ファタハと統一政府樹立に合意したイスラム原理主義組織ハマスを「イスラエルを破壊するテロ組織」と非難、ハマスが加わった統一政府とは交渉しない考