ブックマーク / sarutora.hatenablog.com (21)

  • 小さなことから…… - 猿虎日記

    昨日の深夜、たまたまNHKのドキュメンタリー「激流中国 富人と農民工」を見た。これは、4月に放送されたものの再放送だったようで、放送当時結構話題を呼んだものらしい。 いろいろと話には聞いていたすさまじい中国の経済格差の現状を描いたもので、強烈なものだった。改革開放で現れたとてつもない大金持ち(富人)と、きわめて厳しい生活を強いられている人々(農民工)のそれぞれを取材したものだ。 大金持ちの方についてもそのうち書くかもしれないが、貧しい人々について。内モンゴル自治区から天津に出稼ぎに行っている二組の家族が出てくる。そのうちの片方は、事故で怪我をした息子の手術代を作るために夫婦で働いているが、なかなか仕事も得られず、いつまでたってもお金がたまらない。故郷に帰って、両親にあずけている息子に会えるのは、年に一回、旧正月のわずかな期間だけである。 で、ネットでこの番組の評判を少し読んだのだが、そこで

    小さなことから…… - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2016/08/22
    先週末のあの一件でまたさるとらさんのこの記事を思い出した。名記事である。
  • ハーバード微温教室・これからも「正義」のウソをつこう - 猿虎日記

    facebookでとても面白いイラストが紹介されていました。これです。 左は「平等equality」で、右が「正義justice」です。 左の「平等」は、つまりこういうことです。「みんなに平等に一個ずつの箱じゃないか」というわけです。しかし、そんな「平等」が、ニセものの「平等」であることは明らかです。一方、右側の「正義」は、三人の箱の数が違います。そういう意味で一見「不平等」にも見えるかもしれませんが、しかしむしろこちらのほうがほんとうの「平等」です。平等とは、どの子もみんな試合を見る権利が「平等にある」ということだからです。箱の平等は、そもそもこの子たちが何を目的としているのか、とか、この子たちの権利とは何か、という根的なことからすると、まったくどうでもいいものです。むしろここでの「箱の平等」とは、「権利の不平等」を隠蔽するために使われています。サルトルに言わせると、これは、ニセの普遍

    ハーバード微温教室・これからも「正義」のウソをつこう - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2013/02/27
    「むしろここでの「箱の平等」とは、「権利の不平等」を隠蔽するために使われています。」
  • 十年一日 - 猿虎日記

    10年前、呉智英氏の『はだしのゲン』解説について書きました。 (呉)氏は「長年、『はだしのゲン』を愛読し、そのすばらしさをあちこちに書き、大学でマンガ論の講義のテキストとして使っている」そうなのですが、同時に、『はだしのゲン』の評価がある「定説」に支配されていることを憂えています。その「定説」とは、「『はだしのゲン』は反戦反核を訴えたマンガであり、反戦反核を訴えたマンガはそれ故に良いマンガであり、反戦反核の思想は正しい思想である」というものだ、と呉氏は言います。しかし、氏は、この定説の前提となっている「反戦反核の思想は正しい」ということに対して疑問をなげかけ、反戦反核という思想は「正しいとは言えず、かといってまちがっているとも言えない」と言います http://www.geocities.co.jp/CollegeLife/6142/comics/hadashi.html 6年前、産経新聞

    十年一日 - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2013/01/08
    「「優等生知識人より、民衆のほうがよほど賢いよ」などと「民衆」を持ち上げるようなふりをしながら、実際に言いたいのは「それをわかっている自分が一番賢い」ということだけ。」
  • 生活保護は増えてないし、もっと大事なことは増えて何が悪い、ということ - 猿虎日記

    東京新聞の記事。全体としては、生活保護見直し議論に対して批判的な論調ではある。 「生活保護水準の原則一割カット」を言っている自民党をはじめとする、各党の公約の比較もしている。 自民党は「手当より仕事」を基にし、生活保護水準の原則一割カットを打ち出し、保護費の半分を占める医療扶助の適正化を公約に盛り込んだ。 日維新の会は維新八策で(1)支給基準の見直し(2)医療扶助に自己負担制導入(3)現物支給を中心にする−との抑制策を打ち出した。 みんなの党も「生活保護制度の不備・不公平、年金制度との不整合などの問題を解消」と切り下げを示唆している。 共産党は「必要とするすべての人に受給権を保障」と公約に明記。社民党は「生活保護制度を守る」とした。 抑制に積極的な自民と維新、反対の共産、社民の中間が民主党。マニフェストに不正受給防止のため国や地方自治体の調査権限強化や一定期間ごとの受給要件の再確認を明

    生活保護は増えてないし、もっと大事なことは増えて何が悪い、ということ - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2012/12/14
    このケースについての(も)マスコミのミスリードはほんと犯罪的。
  • 11月公開の映画「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」試写を見ました - 猿虎日記

    11月公開*1の映画「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」>>公式サイトの試写会へ行ってきました。この映画は、もともとフランスのテレビ局france3で2006年に放送されたテレビドラマです。2005年はサルトルの生誕100年だったのですが、そのとき、このドラマが製作中であるとういうわさは聞いていました。しかし放送されたのは2006年で、結局私は今まで未見でした。おそらく、サルトルやボーヴォワールを俳優が演じた、彼らが主役の映画やドラマは、はじめてだと思います*2。 とても面白かったです。こう言ってはなんですが、期待以上でした。この映画の邦題は「サルトルとボーヴォワール」となっていますが、二人の描かれ方の比重は明らかにボーヴォワールに傾いています。というか、むしろボーヴォワールが主人公の映画と言っていいと思います。そもそも、この映画の原題であるLes Amants du Flore、つまり

    11月公開の映画「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛」試写を見ました - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2011/09/24
    「日本のゴールデンタイムのテレビドラマでたとえば大杉栄と伊藤野枝が描かれることがあったとして(中略)、伊藤野枝を主人公としたフェミニズム的なドラマとして作られるかというと……非常に怪しいですね」
  • 産経新聞社説が反原発団体声明文を剽窃? - 猿虎日記

    ※この記事はフィクショソであり、実在の入物、団休とは一切関係がありまおんせん。 6月17日23時61分配信 毎白新聞(ネタ) 産経新聞の6月15日付けの社説(主張)が、反原発団体のビラの文章と同じタイトルであり、さらに文も酷似していることが、17日にわかった。問題の社説は、イタリアの脱原発決定を批判し、日は反対に原発推進を進めるべきだとする内容だが、そうした内容にもかかわらず、「伊も脱原発 日から流れを変えよう」という一見脱原発を訴えるようなタイトルになっていることに対して、疑問の声が上がっていた。 以下が、反原発団体の声明文と、それを剽窃、改ざんした可能性が指摘されている産経新聞の社説である。赤字が相違点であるが、共通する箇所が非常に多いことが見て取れる。 反原発団体声明文 「伊も脱原発 日から流れを変えよう」 イタリアの脱原発が決まった。原子力発電再開の是非を問う国民投票で反対

    産経新聞社説が反原発団体声明文を剽窃? - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2011/06/18
    「この記事はフィクショソであり、実在の入物、団休とは一切関係がありまおんせん」 最初は気づかなかった>ありまおんせん
  • 語法を語る語法について - 猿虎日記

    http://d.hatena.ne.jp/x0000000000/20060408/p1 「言い方」とか「語法」の問題が大事だ、という話はよく聞く。特に、左翼的な主張について、「内容はともかくああいう「言い方」(「審問の語法」とか)では多くの人々の賛同を得られない」とか、「共感を得られないのはああいう言い方をする人も悪い」というようなことがしばしば言われる。もちろん、そうした指摘は当たっている面はあると思う。そして、「言い方なんかどうでもいい」とは言えないことは確かである。しかしそれにしても、それはあくまで「言い方「も」大事」ということであって、言い方のことしか問題にしない、という(例えばいわゆる左翼に対する)批判には、やっぱり違和感がある。 たとえば、「あの商品はパッケージのデザインが悪い。あんなんじゃ売れない。」とどこかで言っている人がいたとする。で、そういうことを言っている人が、「

    語法を語る語法について - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2011/04/01
    在特会なんかについて「主張はともかく、やり方がね」と言われる時には、主張の「内容」にはきっちりコミットしてるんだよなぁ。
  • 「12.4 黒い彗星★国際連帯声明」について - 猿虎日記

    このブログでも少し書きましたが、2009年12月4日、在特会(在日特権を許さない市民の会)という団体が京都の朝鮮学校を襲撃しました。しかしこの事件はマスコミで大きく取り上げられることもなく、多くの人は無関心でした。その一年後、2010年の12月4日、この差別襲撃事件の一周年を「記念」する、という民族差別デモが渋谷で行われました。このデモに対して、横断幕をかかげて単身非暴力抗議行動を行った「黒い彗星」こと崔檀悦(チェ・ダンヨル)氏が、デモ参加者に集団で暴行を受け、全治三週間の大怪我をおいました。ところが、その場にいた警察は、暴行加害者を放免し、暴行被害者である彼の方を、あろうことか逆に「暴行容疑」で逮捕しました。在特会などのレイシストによる暴力、それに抗議するものへの警察の不当逮捕は許されざるものですが、また、こうしたすべてに無関心な日社会そのもののあり方も、大きな問題だと思います。無関心

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    Apeman 2011/01/17
    「民族差別を拒否することは、われわれの問題である」
  • すばらしい民主主義国家ニッポン──議論があるっていいことだ! - 猿虎日記

    「死刑反対派」であったはずの法務大臣が死刑執行を行いました。その際、このような発言をしたそうです。 記者会見した千葉法相は執行に立ち会ったことを明らかにし「あらためて死刑について深く考えさせられた」と述べた。その上で「国民的な議論の契機にしたい」として、(1)法務省内に死刑制度の勉強会を設置(2)東京拘置所内の刑場を報道機関に公開する―を指示したことを明らかにした。 http://www.47news.jp/CN/201007/CN2010072801000271.html まず、「国民的な議論の契機にしたい」という言葉が印象的です。 千葉氏は、「死刑反対派」として、死刑は〈悪いこと〉である、と考えていたのではないのでしょうか?ところが、その〈悪いこと〉をしてしまった。また、自分のかつての主張をうらぎる行為をしたことは〈悪いこと〉に見える。ところが、その〈悪いこと〉をしてしまった。だから、

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    Apeman
    Apeman 2010/07/30
  • 自由 - 猿虎日記

    今日見かけた「週間スパ!」の車内つり広告にあった見出し。 「日も協力しろ!」。政府の捕鯨禁止基準にもかまわず、鯨&イルカに舌鼓を打つフリーダムな韓国の人々に迫る http://spa.fusosha.co.jp/weekly/weekly00011347.php この雑誌だけではありませんが、最近完全にタガがはずれた、レイシズム丸出しのひどい見出しです*1。それにしても、ここでの「フリーダム」という言葉の使い方が非常に典型的ですね。最近、ネット上やリアルの会話でよく聞かれる言い方です。つまり、「自由」とか「フリーダム」て、いまや完全に、他人を嘲笑するときの言葉なんですね。なんらか規範を外れた行動や格好をしている人は、つまり、かつてなら「変な」とか「おかしな」とか「妙な」と言われたかもしれない人は、最近では「自由だなwww」とか「フリーダムだなwww」とか言われてバカにされます。また、人を

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    Apeman 2010/07/28
  • 『嘔吐』新訳とSome of these days(追記あり) - 猿虎日記

    上は、サルトルの『むかつき』という小説の主人公、ニートのろかんタンです。 ……というわけで、このたび、サルトルの有名な小説『むかつき』=『嘔吐』の新訳が人文書院から出たのです。 嘔吐 新訳posted with amazlet at 10.07.26J‐P・サルトル 人文書院 売り上げランキング: 2557 Amazon.co.jp で詳細を見る『嘔吐』の原著が出版されたのは1938年です。1947年に白井浩司さんが最初の翻訳を出版し、その後その訳は1951年に人文書院の「サルトル全集」に入ったようです。1994年に、白井浩司さんによる改訳新装版が出ていますが、新たな訳者による新訳としては60年ぶり、というわけです。今回の新訳の訳者は鈴木道彦さんです(日サルトル学会の会長さんもあります)。人文書院の商品説明によると、新訳は「若い読者にも長く読みつがれるように読みやすく訳した軽装版(人文書

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    Apeman 2010/07/26
  • サルトル『○○人』──排外主義者の肖像──(1) - 猿虎日記

    岩波新書に入っているサルトルの『ユダヤ人』は、1956年出版ですが、原書の出版は1946年です(ただしこの第一部は1945年に雑誌に発表され、さらにその一部は1944年にすでに書かれていたようです)。というわけで、げんざい、このサルトルの文章が書かれてから65年ほどたったことになります。とうぜん、時代がおおきく変わっているので、古くなっている……はずなのですが、とても60年以上前に書かれたとは思えない部分も多いです。というわけで、このをすこし読んで見ようと思います。 ちなみに、サルトルのこのは、とても評判が悪いというめんもあって、私が知るかぎり、現代思想(別名ポスト・サルトル主義)系の人からはたいてい「ダメ」あつかいされています。反ユダヤ主義研究が専門のうちだ・たつる氏も、『私家版・ユダヤ文化論』という新書でたしか、このについては「どこがダメか」というところだけ書いていました。

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    Apeman 2010/03/24
  • 「高校無償化」制度の朝鮮学校( 高級部)への適用を求める要請書(転載) - 猿虎日記

    転載です。 高校無償化の朝鮮高校排除の動きに対し、以下の要請書を政府に提出するよう運動が行われています。 ぜひ賛同してください。 賛同は、個人でも団体でもかまいません。賛同の方は、3月3日 午前7時までに、 koshida@jca.apc.org あるいは、FAX: 011-596-3683 まで返信してください。 また、知り合いの方にも知らせてください。 「高校無償化」制度の朝鮮学校( 高級部)への適用を求める要請書 2010年3月3日 内閣総理大臣 鳩山由紀夫様 文部科学大臣 川端達夫様 鳩山首相が、衆議院で審議されている高校無償化法案に関連して、在日朝鮮人の通う朝鮮学校を無償化の対象から外す方向で調整していることを明らかにし、その理由を「朝鮮学校がどういうことを教えているのか指導内容が必ずしも見えない」と述べたという記事(北海道新聞、2010年2月26日)を、私たちは読みました。 私

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    Apeman
    Apeman 2010/03/01
  • ことばがり、いいがかり、いいかげんにしろー!(ことばがりがりせんげん) - 猿虎日記

    まずは、サルトル『ユダヤ人』(岩波新書)のいっせつを しょうかいします。 われわれは、大革命以来、一つの物事にむかう場合、分析的精神を働かせるように、すっかり馴らされてしまっている。ある人物、ある性格を見るのに、まるで、単純な要素に分析出来る化合物か寄石細工であるかのように考え、そのうちの一つの石が、残りの他の石と混り合っても、すこしもその質が損なわれないと思い込む。従って、反ユダヤ的意見にしても、われわれにとっては、他のどんな分子とでも、すこしも変質することなく化合出来る一分子にすぎないと思われてくるのである。一方では、善良な父親か夫であり、勤勉な市民、洗練された知識人、あるいは博愛主義者であって、しかも、同時に反ユダヤ主義者たり得ると考えるのである。釣道楽だったり、恋を楽しんだり、宗教問題にはごく寛大だったり、中央アフリカの原住民の状態については、すぐれた意見に富んでいたりしながら、

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    Apeman
    Apeman 2009/12/03
  • 事業仕分け 「民業圧迫」と皇室廃止 - 猿虎日記

    来年度予算要求(らいねんどよさんようきゅう)の無駄(むだ)をあらい出す行政刷新会議(ぎょうせいさっしんかいぎ)の「事業仕分け(じぎょうしわけ)」が11日、東京都新宿区(とうきょうとしんじゅくく)の国立印刷局市ケ谷センター(国立いんさつきょくいちがやせんたー)で、一般公開(いっぱんこうかい)されてはじまりました。 第3ワーキンググループ(WG)では、文部科学省所管(もんぶかがくしょうしょかつ)の「国立青少年教育振興機構」(こくりつせいしょうねんきょういくしんこうきこう)やスポーツ予算(よさん)などがとりあげられ、1事業(じぎょう)約1時間(じかん)でつぎつぎと処理(しょり)されました。 「子どもの読書活動推進事業(こどものどくしょかつどうすいしんじぎょう)」をめぐり大阪府知事特別顧問(おおさかふちじとくべつこもん)の藤原和博(ふじわらかずひろ)氏は、「子どもがひとりも借(か)りていない(ほ

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    Apeman
    Apeman 2009/11/15
  • 野生の言語 - 猿虎日記

    1976年に公開*1(撮影は1972年)のサルトルのドキュメンタリー映画『sartre par lui-meme』は、youtubeで英語字幕版が一部見られます。 で、↓こちらが、字幕inで日語字幕がつけられたバージョンです。 http://jimaku.in/w/85vEXo7Wntk/YTLWbjxC_be この日語字幕は、1977年に人文書院から発行された、シナリオの翻訳『サルトル──自身を語る』(海老坂武訳)を参照してるみたいですよ。 サルトル―自身を語る (1977年) 作者: 海老坂武出版社/メーカー: 人文書院発売日: 1977/09メディア: ?購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (3件) を見る冒頭部分に出てくる講演は、「合法性が正当性を虐殺するとき」という拙論でも取り上げた、1972年にベルギーのブリュッセルで行われた講演の一部です。この全体は、「司

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    Apeman 2009/11/10
  • われわれは人質だ - 猿虎日記

    1954年11月1日未明に突如としてアルジェリア各地で起こった武装反乱は、フランス政府やアルジェリア総督府から「少数のテロリスト」またはひとにぎりの「暴徒」の仕業と決めつけられたけれども、これも一世紀以上の抵抗の伝統をひきつぐものだった。そしてやがてこの「テロリスト」ないし「暴徒」は、民族解放戦線(FLN)という政治組織と、軍事組織(ALN)を持ち、広汎な住民の支持を得ていることが、徐々に判明していったのである。 武装ゲリラたちは、人民の大海にかくまわれ守られて、フランスに抵抗した。これに対してフランスは現地の軍隊を増強して徹底的な弾圧を行ない、不審な者と見れば片っ端からとらえて拷問を加え、自白を強要した。*1 フランツ・ファノン。西インド諸島マルチニック島に生まれ、フランスで精神医学を学んだ彼は、精神科医として赴任したアルジェリアで、革命に身を投じ、FLNのリーダーの一人となった。植民地

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    Apeman
    Apeman 2009/10/22
  • やわらかきゃいいってもんじゃないだろが - 猿虎日記

    先週の日曜日、http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20090925/p1で書いたデモに行ってきました。 これは、「みんなの宮下公園をナイキ化計画から守る会」主催の、「渋谷の宮下公園のナイキ化と、公園からの野宿者排除反対」のデモです。 ところで、おなじ日に、秋葉原で もうひとつのデモがありました。それは、「在日特権をゆるさない市民の会」主催の、「外国人参政権反対」のデモです*1。 後者のデモ(在特会のデモ)の参加者にむかって、ツネノさん(id:toled)が「排外主義に反対です」という紙をかかげたところ、デモ参加者に集団で暴行をうける という事件がおこりました。そのようすを うつした映像を、なんとデモ参加者じしんが、ほこらしげにyoutubeにのせたのです。 したのほうの映像には、おおくのはてなブックマークコメントがつきました。http://b.hatena.ne.

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    Apeman
    Apeman 2009/10/05
  • 流行語2 - 猿虎日記

    言及していただきました。ありがとうございます。 http://d.hatena.ne.jp/kanose/20050221#nowar なるほどです。ただ、 「反戦」といった時に、すべての「戦争」をひっくるめて語る辺りが自分の違和感。もちろん、必要な限り戦争は避けたほうがいいし、今のイラク戦争はしなくてもいい戦争だったとは考えているけど、湾岸戦争のような既存の国境を壊す動きに対しては、やはり戦争という手段でしか解決できなかったろうと思う。 ということですが、私としては、むしろ、反・反戦の方にこそ、「すべての『反戦』をひっくるめて語っている」のではないか、という違和感を感じるのです。たとえば、「反戦というのはすべて、すべての戦争をひっくるめて語るものだ」と語るのも、そうじゃないか、なんて思ってしまうのです。たとえばイラク反戦運動は、「イラク戦争に反対」する運動だと少なくとも私は思っています。

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    Apeman 2009/07/28
  • 欧米化 - 猿虎日記

    知人宅のケーブルテレビで、通販テレビCMを視聴。 「近年、生活の欧米化により、日人が魚をべなくなりました。それにともない、成人病が増加して、云々(グラフ等見せる)。青魚に含まれるDHAは、大変体にいいです、云々。そこで!……」 と言って何を売りつけようとするのかというと 「DHAが含まれるサプリメントです。不足しがちなDHAが気軽に摂取できます、云々」 「サプリンメントで栄養摂取」って……欧米か!!

    欧米化 - 猿虎日記
    Apeman
    Apeman 2008/03/19
    誰もがその気になれば毎日魚を食えるようになったのなんて、日本の歴史のなかでもごくごく最近になってからなんだけどな。米朝師によれば丁稚さんなんて普段のおかずは漬け物ばっかりだったとのこと。