◇大相撲九州場所11日目(2015年11月18日 福岡国際センター) 36度目の優勝を狙う休場明けの横綱・白鵬は大関・稀勢の里を落ち着いてはたき込み、11戦全勝で単独首位を守った。前日の栃煌山戦ではまさかの猫だましを繰り出して物議を醸したが、全く悪びれる様子はない。奇策の相撲を闘牛に例えるなど周囲の批判をよそに本人はどこ吹く風だ。優勝争いは横綱・日馬富士がただ一人1敗で追う展開。2敗は平幕の松鳳山だけとなった。 【写真】栃煌山に2度目の猫だましを繰り出す白鵬 白鵬が土俵上で仕切っている最中。館内には前日の猫だましの余韻が残っていた。「恥を知れ」「猫だまし横綱!」とヤジが飛ぶ。だが、それで動揺するような器ではない。稀勢の里を立ち合い左から張って前へ。回り込まれてつんのめったが、こらえて左喉輪で攻める。そして互いにけん制し合って止まってから2秒後。大関の頬を右でビンタしてからはたいて勝負を