今回は敬語の話であります。 韓国と日本の敬語の使われ方の違いについて少しばかり触れておきましょう。 韓国の会社では外部からの電話でも、 「金部長様はただいま外出されていらっしゃいます」 と敬語を使います。 つまり、韓国語では、目上の者(上司や父親)のことを話題にするときは話し相手が誰であろうと上位者として待遇するわけです。 これ「絶対敬語」といいます。 それに対して、日本語では、電話をかけてきた取引先の人物に対して社員は次のように答えます。 「部長の佐藤は、ただ今席をはずしております」 日本語では、たとえ上司のことであっても外部の人に話すときは、「おります」と謙譲語を使い低めた扱いをします。 これ「相対敬語」といいます。 この「相対敬語」か「絶対敬語」かの違いは、敬語を使用する上で「相手(二人称)」の存在に対してどれだけのウエイトを置くかの違いといえます。 話す「相手」が誰であれ目上の人を