10月30日付本紙では、大野敏明編集委員が、旧満州(現中国東北部)で抗日独立運動を指導したとされる金日成(キム・イルソン)と名乗る人物が日本の旧陸軍士官学校出身だったことを新資料を基に報じていた。本名は金顕忠(ヒョンチュン)というのだそうだ。 金日成といえば、北朝鮮元主席で民族の英雄であり、現在の最高指導者、金正恩朝鮮労働党委員長の祖父にあたる。もっとも当時、金日成を自称する者は複数いて、金日成元主席自身も本名は金成柱(ソンジュ)で伝説の英雄の名前を権威付けに使っただけだとされる。 筆者は以前、これら金日成の一人が率いる匪賊(ひぞく)部隊と銃撃戦を交えたという当事者の話を聴いたことがある。元大本営陸軍部参謀で、戦後は伊藤忠商事会長を務めた故瀬島龍三氏である。 昭和10年夏頃、満州東部の治安確立のため機関銃中隊を率いていた瀬島氏は、白頭山系の森林地帯で、匪賊討伐のため道なき道を駆け巡っていた
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