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2011年03月14日15:21 カテゴリエネルギー 原発についての誤解 福島第一原発の3号機の建屋でも、水素爆発が起こったようだ。これは格納容器の弁から排出された蒸気が分解した水素が大気中の酸素と反応しただけで核爆発とは関係ないが、「爆発」という言葉が原爆を連想させて恐怖をかき立て、デマが乱れ飛んでいる。原子力について初歩的なことも理解していない人が多いので、あらためて説明しておく。 西岡参議院議長が「炉心融解すれば原爆が落ちたのと同じような状態になる」と発言したようだが、これはとんでもない間違いである。前にも説明したように、炉心溶融というのは燃料棒が溶融して水蒸気爆発を起こし、圧力容器を破壊して大量の核物質が周囲に飛散する事故である。放射能汚染の範囲は広いが、核爆発のような破壊力はない。 燃料棒が損傷した程度の事故に炉心溶融という言葉を使うと、海外メディアがmeltdownと報道して誤
3月13日午後8時の時点で、東京電力福島第1原子力発電所1、2、3号機、第2原子力発電所1、2、4号機と、計6基の原子炉の冷却装置が震災の影響で作動せず、「緊急事態」にいたっている。 12日には第1原発1号機の建屋が水素爆発で吹き飛び、放射性物質が外部へ飛散し、住民が被曝しているが人数などはまだ確定していない。このような事象を「原発震災」という(注①) 東京電力の沸騰水型原子炉の場合、3つの防護壁が用意されている。原子炉圧力容器、格納容器、そして建屋だ。1号機の建屋はこなごなに吹き飛んだが、厚さ1.5-2mもある頑丈な構造物だから、爆発の映像は衝撃的だった。 枝野官房長官の記者会見によれば、格納容器は損傷していないということだから、膨大な放射性物質が大気へ出たわけではない。しかし、膨大ではないが大量の放射性物質が出たことは間違いない。 現に2キロ圏内で避難の遅れていた病院と特別養護老人ホー
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