【この記事のポイント】・2035年以降、エンジン車を全く認めない方針を転換・水素とCO2でつくる合成燃料に限り利用可能・普及にはコストや技術に課題が残る【ブリュッセル=辻隆史】欧州連合(EU)は28日のエネルギー相理事会で、2035年にゼロエミッション車以外の販売を原則禁じることで正式に合意した。内燃機関(エンジン)車の新車販売を全て認めない当初案を修正し、温暖化ガス排出をゼロとみなす合成燃料の
【パリ=三井美奈】欧州連合(EU)で2035年までに内燃エンジン車の新車販売を禁止する法案に対し、欧州最大の自動車生産国ドイツが見直しを要求し、採択にブレーキがかかった。フランスはドイツに異議を唱え、独仏が真っ向から対決している。 このEU法案は、50年までに温暖化ガス排出量を「実質ゼロ」とする目標に向け、欧州委員会が21年に発表した。EUが電気自動車(EV)への転換で、世界をリードする狙いがあった。今年2月に欧州議会で承認され、今月のEU閣僚理事会で最終的に決める予定だった。ドイツが土壇場になって異議を唱えたことで、採決が延期された。 ドイツは、二酸化炭素と水素で作る合成燃料「e燃料」を使うエンジン車については、35年以降も販売を認めるよう要求した。イタリアやポルトガル、東欧チェコやポーランドも法案反対で同調した。13日にはこれら7カ国の運輸相らが会合を開き、結束を示した。ドイツのウィッ
イタリアのメローニ首相は9日、パリで行われたウクライナのゼレンスキー大統領との晩さん会に招待されなかったとしてドイツとフランスを非難した。2月9日、ベルギーのブリュッセルで撮影(2023年 ロイター/Yves Herman) [ブリュッセル 9日 ロイター] - イタリアのメローニ首相は9日、パリで行われたウクライナのゼレンスキー大統領との晩さん会に招待されなかったとしてドイツとフランスを非難した。 マクロン仏大統領とショルツ独首相は8日夜、翌日の欧州連合(EU)首脳会議に先立ってゼレンスキー氏と会談した。しかし、昨年に両首脳と当時のドラギ・イタリア首相が協力してウクライナ問題に臨んだのと対象的に、10月に就任したメローニ氏は蚊帳の外に置かれる格好となった。
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ウクライナ ゼレンスキー大統領は3月1日、ヨーロッパ議会でオンラインで演説しEU加盟への支持を訴えました。途中、同時通訳の人が気持ちを高ぶらせ、声を詰まらせるような場面もありました。 何を語ったのか。演説全文は次のとおりです。 ご列席の皆様。 実は最近、私はどうあいさつをすればいいか迷っています。 なぜなら、私は 「よい朝を(おはよう)」、 「よい1日を(こんにちは)」、 「よい夜を(こんばんは)」が言えないからです。 私には言えません、これは真実です。なぜなら、間違いなくこの日は誰かにとってよい日ではなく、この夜は誰かにとって最後の夜だからです。 私はいま、命を犠牲にしてわれわれの国と自由を守っているウクライナの市民について話しています。 ここで皆様の団結した雰囲気を感じられて、とてもうれしいです。われわれがEU加盟国の皆様を団結させることができてうれしいです。しかし、これほどの犠牲を払
ベルギーの首都ブリュッセルで、欧州連合本部に掲げられた欧州旗とウクライナ国旗(2022年2月28日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News 【AFP=時事】ウクライナの欧州連合(EU)加盟申請について、EU側は2月28日、即時承認の期待に冷や水を浴びせた。 【動画】ウクライナ大統領、EU加盟申請書に署名 欧州委員会(European Commission)のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)委員長は2月27日、ユーロニュース(Euronews)のインタビューで「ウクライナはわれわれの一員。加入してほしい」と述べた。 これを受けてウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は28日、ウクライナのEU加盟を申請する文書に署名。「新たな特別手続きによる即時承認」を求めた。 さらに「われわれの目標は全欧州人との団結であり、何より
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。大統領府提供の動画より(2022年2月28日撮影・公開)。(c)AFP PHOTO /UKRAINIAN PRESIDENCY PRESS OFFICE 【2月28日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領(44)は28日、欧州連合(EU)に対し、ウクライナの加盟を「即時」承認するよう要請した。ロシアによる同国侵攻は、5日目に入っている。 ゼレンスキー氏は新たに公開された映像で「新たな特別手順により、EUにウクライナを即時加盟させるよう要請する」と述べた。 今回の映像は、24日の侵攻開始後初となるロシアとウクライナの代表団による協議開始直前に公開された。 ゼレンスキー氏はまた、ロシア軍兵士に武器を放棄するよう促し、「上官を信じるな。プロパガンダを行う者を信じるな。ただ自分の命を大切にする
ロシアのウクライナに対する軍事侵攻が続く中、EU=ヨーロッパ連合は初めて兵器を供与してウクライナへの支援を強化することを決めました。 EU=ヨーロッパ連合は27日、オンラインで外相会議を開いてウクライナへの支援などについて協議しました。 会議のあとの記者会見でEUの外相にあたるボレル上級代表は「ウクライナで全面的な戦争が起きている。ウクライナのためにあらゆる支援をしたい」と述べ、5億ユーロ(日本円でおよそ650億円)に上る軍事支援を行うことを明らかにしました。 このうち4億5000万ユーロは兵器の供与にあてられ、各加盟国がウクライナに兵器を送る資金をEUが負担するということです。 ボレル上級代表は「弾薬にとどまらず、戦闘機を提供する用意もある」としています。 EUが軍事支援として域外の国に兵器を供与するのは初めてだということです。 外相会議ではこのほか、ロシアへの追加制裁として、EU域内に
欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、ウクライナのEU加盟に対する支持を明言した。写真は2月25日、ブリュッセルで撮影(2022年 代表撮影)
欧州議会は20日、台湾に友好的な文言が直近5年来で最も多く盛り込まれた2つの決議案を可決した。駐欧州連合(EU)兼駐ベルギー代表処(大使館に相当)は同日、報道資料を通して「心からの歓迎と感謝」を表明し、双方の関係深化と各レベルにおける交流、協力の拡大に期待を示した。
欧州全域が新型コロナウィルス対応に苦慮する中、その隙を突くような中国の鋭い外交が展開されている。中長期的に欧州が抱える地政学リスクを考察するうえで、大変に重要な意味を持つ動きと見られるので簡単に整理しておきたい。 過去、中国はギリシャの財政的困窮につけ込んで同国の港を買収し、近年はこれを足がかりにしてEU(欧州連合)域内に複数の戦略投資を行ってきた。中国は「一帯一路」構想の下、欧州各国の要衝で多くの投資を展開しており、一部ではEUの内側からの崩壊を狙う「トロイの木馬」作戦とまで呼ばれている。相手の弱みを見つけるや否や、機敏に攻め込む外交姿勢は中国の本領である。こうした文脈で、中国からイタリアへの人道支援は注目される。 「連帯」を示したのはEUでなく中国 感染者の爆発的拡大に対応が追いつかず、いわゆる医療崩壊の状態に陥っているイタリアでは、マスクを筆頭とする医療物資支援をEUに求めてきた。し
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急増する中東などからの難民や移民に対し、EU=ヨーロッパ連合は、難民とは認められない経済的な目的の移民について本国への送還を徹底する方針を決めました。 この状況を受けて、ルクセンブルクで8日開かれたEUの内相会議では、難民とは認められず経済的な目的で域内への移住を希望する移民については、本国に強制的に送還する措置を徹底する方針を決めました。EUでは、難民申請が却下された人が送還される率は40%程度にとどまっていて、そのまま大勢が不法滞在者として残る現状が課題となっています。このためEUは、難民たちの玄関口となっているイタリアやギリシャでの難民の審査を厳格化するとともに、移民の送還も速やかに進めたいとしていますが、人員や資金がまだ大幅に不足しているということで各国に協力を求めています。このほか、会議では、ヨーロッパを目指す人たちの経由地となっている旧ユーゴスラビア諸国や大勢のシリア難民を受け
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