阿部重夫主筆ブログ「最後から2番目の真実」 2019年7月 1日 不信だけが残ったLIXIL「画期的」株主総会 3月決算企業の株主総会が集中する6月27日が過ぎた。日産自動車やスルガ銀行、レオパレス21など世間の耳目を集めた総会が終わり、その中には特定の企業の将来ばかりでなく、日本の企業統治のあり方を左右したり、新たな問題を浮かび上がらせたりした総会もあった。 特にLIXILグループの総会は「後学のために総会に出席しよう」とわざわざLIXIL株を買って株主になった大学教授もいたくらいだ。議決結果を見れば「シャンシャンではない株主総会とはこういうものか」と唸りたくなるような内容だし、過去にさかのぼれば旧トステムと旧INAXが経営統合する前から経営学上の研究対象になりそうなエピソードや、今に通じる逸話が数多くある。 トステムと経営統合する前のINAXは、当時をよく知る関係者の言葉を借りれば「技