日銀がインフレ目標を設定して大規模な金融緩和をする。市場では急速な円安と株高が進み、デフレ脱却への展望が開ける-。いわゆる「リフレ政策」実現において欠かすことのできない存在が、3年前の4月10日、虚血性心不全のため54歳で亡くなったエコノミスト、岡田靖さんです。 日銀副総裁になった岩田規久男氏の弟子にあたる岡田さんは、岩田氏が日銀の旧体制と論戦するきっかけを作りました。内閣官房参与の浜田宏一エール大名誉教授との共著論文もあり、リフレ派の最古参の一人でした。 もう一つの顔が、インターネット上のハンドルネーム「ドラエモン」。経済系の掲示板でリフレ政策を説き続けた貢献も計り知れません。 外資系証券のエコノミストだった岡田さんが10年以上前に書いたリポートを読み返すと、現在の日銀新体制の政策に血となり肉となって活かされていることがわかります。ただ、当時の投資家にはあまり重要性が理解されず、「