菅官房長官は10日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所の周辺海域への汚染水拡散を防ぐために設置された「シルトフェンス(水中カーテン)」で完全に海水を遮断できていない実態を認め、「水は行き来している。全部、水をストップしていることではない」と述べた。 汚染水を巡っては、安倍首相が7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会で「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている」と述べていた。これに関し、菅氏は「フェンスの中も週1回検査をしており、基準値以下だ。汚染水の影響について、完全にブロックされているという表現を使った」と指摘した。