コロナから原発、飛行機事故から児童虐待まで――。『リスク心理学――危機対応から心の本質を理解する』(ちくまプリマー新書)が好評発売中! 遭遇するかもしれない望まざる事態を、われわれの心がどのように受け止め、どのように反応しようとするのか。危機に対応する心の動きには、人間の本質が浮かび上がる。本記事ではリスク心理学誕生の背景に迫ります。 私たちが生きる環境にはさまざまなリスクが潜んでいます。大気や食品、飲料水には有害物質が含まれていますし、交通事故や地震、台風、新型コロナのような感染症、温室ガスによる大規模気候変動……、あげ出すとキリがありません。それらにどう立ち向かうべきか? 素朴に考えると、それぞれの分野の専門家がリスク評価を行い、リスクを下げるための可能な対策をリストアップし、その効果と対策実施に必要なコストを睨んで、最適な対策を実施すれば良いということになります。なぜ、そこに心理学、
![なぜリスクの問題に心理学がからむのか?|ちくまプリマー新書|中谷内 一也|webちくま(1/3)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f0223d9882347ea4d203704d581aaf73b325b275/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fchikuma.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F8%2F0%2F660m%2Fimg_8005840075b6e23a87cc47f0ff9e8205425536.jpg)