1月25 山口航『日米首脳会談』(中公新書) 7点 カテゴリ:政治・経済7点 日米首脳会談が開かれればニュースになります。アメリカは日本にとってもっとも重要な国であり、そのトップ会談は日本の外交の重要な柱を形づくっていくものだからです。 しかし、一方で大事なことは事前に外交官の間で決まっており、首脳会談というのはセレモニーに過ぎないという見方もあるでしょう。 本書は150回近い日米首脳会談の歴史を追うことで(2024年11月のペルーでのAPEC首脳会議に合わせた石破・バイデン会談が149回目)、日米関係の歴史と、それぞれの首脳のスタイル、そして首脳会談の意味といったものを明らかにしています。 「日本が米国に従属している」との議論は、多くの場合、そこに人間の顔が見えない。より具体的に言うと、米国の誰に日本は支配されているのかが不明確である。米国の政治的な「分断」を冷ややかに見ながら、同時に