◇◆地元色強い作品に意欲◆◇ ――30歳の独身のダイキチが、祖父の隠し子の6歳のりんを育てる漫画作品「うさぎドロップ」が、来年映画化(SABU監督)されますね。 私には小学生の娘と保育園生の息子がいますが、おなかにいる時からの付き合い。6歳からいきなり育てるダイキチとは違う部分があると思うので、その違いをうまく描きたいと思って書いています。 ――漫画を描く時、どんなことに気を付けていますか。 やじ馬目線にならないようにしています。幸せな話を読んで傷つく人もいるので、全員が傷つかないのは無理ですが、むやみやたらと傷つけないようにと思っています。 ――全国で子どもへの虐待事件が増えています。宇仁田さんの最近の作品では「家族」をテーマにしたものが多いですが、どう感じますか。 私の長男が生まれた時の母子手帳は、その7年前に生まれた長女の時よりも母親を励ます言葉が増えていて、社会的背景を