1937年製の元「炭鉱電車」が1日2往復 2007年12月13日 「チン、チン、チン」。遮断機が下りる。午前8時25分、福岡県大牟田市中心部の国道208号を横切る旭町1号踏切。住宅地の間からごつい電気機関車が姿を現す。重さ45トン、1937年の東芝製。かつて「炭鉱電車」として親しまれた。 三池炭鉱専用鉄道と電気機関車=大牟田市で、浜田哲二撮影 三井化学大牟田工場近くの宮浦駅から仮屋川操車場までの約1.8キロを、毎日2往復する。行きの貨物のコンテナには工場の製品。操車場でJRのディーゼル機関車に荷を渡し、大牟田駅から北九州へ。そこから海外などに出荷される。約1時間後、今度は原料入りのタンクを引っ張って工場に向かって帰る。 機関車を動かしているのは三井鉱山三池港物流カンパニーの11人。部品の入手が悩みだが「きちんと手入れをしていれば何十年でも使える」と鉄道係長の石河敏治さん。 最盛期の60年代