ぷらっと沿線紀行(14) 2階分はあろうかという高い天井。改札口上の美しいアーチ形の飾り窓から、柔らかな外光が降り注ぐ。振り返ると、入り口の上にも同じ窓。19世紀末に欧州で流行したモダンなデザインだという。小さなコンコースでは、白い夏服の女子高校生たちが、楽しげにおしゃべりをしていた。アーチ形の飾り窓が特徴的な北口駅舎。雨の日の朝、松蔭高校の生徒たちがコンコースで友達を待っていた古いレールも利用してつくられた木造の跨線橋。通過する電車が、光の帯となって走り抜けた(10秒露光)=いずれも神戸市灘区のJR灘駅で灘駅南側にある貨物用の臨港線の廃線跡。列車が走らなくなった線路の上をネコが走っていた=神戸市灘区で JR神戸線、灘駅の北口駅舎は、1923(大正12)年に完成した、阪神間ではJR最古の現役木造駅舎だ。 「奇跡の駅舎」でもある。 「ほんまに何にもなくなってたわ」。地元の自治会長