JR東海の丹羽俊介社長は29日、リニア中央新幹線品川―名古屋間の開業時期について、当初目標にしていた2027年の開業を断念する方針を正式に表明した。静岡工区は着手から開業まで約10年を見込んでいて、開業時期は34年以降になる見通しとなった。 ⇒静岡市や大井川流域市町の首長の受け止め 県内のリニアトンネル工事に伴いJRが実施する水資源、環境保全対策の実施状況を確認する国土交通省の「第2回モニタリング会議」が都内で開かれ、委員に対して明らかにした。 同社は静岡工区について、工事ヤードの整備やトンネル掘削工事などを含め、工事の着手から開業までに10年1カ月を要すると説明。中央新幹線推進本部副本部長の沢田尚夫常務は先行して工事を進めている山梨、長野工区の南アルプストンネルの掘削実績を踏まえ、「技術的な観点から(約10年を想定する静岡工区の)工期短縮は厳しいと言わざるを得ない。工期が延びる可能性は十